農業協同組合新聞 JACOM
   
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営農支援の地図情報システムを開発
《日立ソフト》


地図情報システムの使い方を説明
地図情報システムの使い方を説明
 日立ソフトウェアエンジニアリング(株)(本社:東京都品川区・小川健夫代表執行役社長)では、地図を利用して畑・水田・牧草地などの圃場や、土壌情報、農家情報などを、簡単な操作で視覚的に管理できる農業情報管理システム「ジオメーションファーム」を開発、6月より販売を開始した。
 食の安全に対する関心が高まっている中、効率良く安全に関する情報を管理する仕組みが求められている。一方で、農業経営の効率化を目指し、積極的にIT技術を取り入れている農業協同組合も増えている。
 日立ソフトでは、こうした背景のもと、同社でこれまで培ってきた地図関連技術を活用して、このソフトを開発した。
 このシステムを利用することにより、圃場の検索、耕作者単位の作付面積の集計、作付作物ごとの面積計算などの圃場情報管理が容易にできる。
 従来の地図システムでは、圃場のデータ構築やメンテナンスにコストがかかったが、このシステムでは、市販の地図と航空写真や衛星画像を重ね合わせることで、圃場の作図が簡単にできるなど、システムの導入・運用費用を大幅に削減することができる。
 また、圃場の分割時には、距離・面積が自動表示されるため、編集操作も容易に行える。耕作者単位の圃場印刷、マップブックの作成の印刷機能も充実している。
 さらに農家台帳で管理していた組合員情報も、地図と連携して管理でき、営農情報も迅速に検索することが可能だ。

◆「ジオメーションファーム」の機能

・圃場管理:地図を使って農地の利用状況を管理する機能で、作付情報、耕作者情報、病害虫の発生状況、堆肥情報の管理などを行う機能。圃場情報を利用した文書の作成、面積集計、圃場の検索、条件による色分け表示などが、簡単な操作でできる。また耕作地の経年管理、耕作者ごとの圃場印刷、圃場の分割・併合などの編集操作も容易で圃場のメンテナンスを効率的に行うことができる。
・土壌管理:土壌分析結果を地図上に表示する機能で、土壌の状況を地図上で、ビジュアルに把握することができる。

◆「ジオメーションファーム」のオプション

・農家情報の管理:組合員の詳細情報、家族情報、経営情報、地図上の位置情報などを管理することができる。また作付ごとの圃場面積を、自動的に集計することができる。
・圃場情報解析:管理区域ごとの作付面積の比率をグラフで表示させたり、土壌分析結果のグラフ表示、病害虫の発生状況の解析表示が可能だ。
 販売価格は、圃場情報管理(土壌管理含む)システムが200万円、農家情報管理システムが200万円、圃場情報解析システムが100万円だがシステム構築等全体価格は700万円からとなる。
 全国で約900ある農業協同組合、280の農業共済組合を対象に、日立ソフトの直販または日立製作所経由、販売代理店経由で販売される。年販目標は10億円。
 ○「ジオメーションファーム」に関する問い合わせは
 日立ソフト 社長室広報 担当高野、TEL:03-5780-6450まで。

(2004.7.5)


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