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農政.農協ニュース

海外旅行に強い逆風　農協観光が赤字決算　（６/２９）

(株)農協観光の今年３月期決算は、鳥インフルエンザ発生などで打撃を受け、経常損失２億200万円の赤字となった。税引き後の当期純損失は２億4800万円。中国、ベトナム、カンボジアなどへの旅行取りやめが多く、海外旅行の取扱高は116億6600万円と、前年の51％にとどまった。新型肺炎（ＳＡＲＳ）やイラク戦争という逆風も強かった。旅行業界全体では前年比約60％だった。 　一方、国内旅行の取扱高は960億円で前年比0.5％増と、わずかながらも伸びた。これまでは前年割れを続けてきたが、歯止めがかかった形だ。 　全国にあるＪＡの支店・支所ごとに団体バス旅行などの企画を立てる「１支店１企画」と、そこにもう１つを追加する「ワンモア運動」を展開。また国内線チャーター機を利用する石垣島などの離島向け商品や、地産地消と連動した「旅館貸切プラン」などを推進してきたが、旅行単価の低下やインターネット販売による宿泊・航空券の直接予約増大などの影響で取扱高は微増にとどまった。 　合計取扱高は1091億9400万円で前年比91％、営業収益は158億円で同92％。15年度決算で経常赤字は３期連続となった。 　今期は浜名湖花博がすべり出し順調だ。九州新幹線の開業やアテネオリンピックなどにも期待がかかる。来年の愛知万博向けには対策事務局を設けた。17年度には累積赤字約５億円を解消し、18年度には復配にこぎつけたい考えだ。 ■新社長に田辺氏 　(株)農協観光は６月28日の株主総会で15年度決算などを承認。任期満了にともない取締役28氏を改選。このあと飯塚茂社長の退任にともなう新社長に田辺豊常務を選任した。学経の取締役11氏のうち新任は原田定廣氏。あと10氏は再任。 　▽社長 　田辺豊（たなべ・ゆたか）53歳。総合企画部長から平成12年取締役、15年常務兼経営企画部長。 　▽社外取締役（新任） 　小笠原一行（岩手中央農協）▽菅原稔（あきた湖東同）▽鈴木芳男（南彩同）▽土中幸雄（小松市同）▽中川泰宏（京都同）▽守谷屹（岡山西）。 　▽監査役（新任） 　�裄V武治（えちご上越農協）▽松村秀一（熊本市同）▽英修（学経）　（２００４．６．２９）

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