農政・農協ニュース

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【解説】将来に向かって確実に前進していくために  JA共済3か年計画

 JA共済連臨時総代会で決定された22年度からの「3か年計画」の概要は以下の通り。

◆3つの基本方向を確実に実践

 JA共済連の新たな「3カ年計画」では、その主要課題として、まず、農家・組合員の高齢化や准組合員の増加など組織事業基盤が構造変化しており、全国画一的な対応には限界があるので、各JA管内の地域特性を踏まえた戦略の策定とその実践が必要という「組織基盤の構造変化への対応」をあげた。
 次いで「高まる生存保障ニーズへの対応」として、保障に対する低価格志向、高齢化に伴う入院保障ニーズ、財産保全に対する保障ニーズへ対応する必要があること。さらにファーマーズマーケットの増加など、食・農関連にかかる保障ニーズへの対応も必要としている。
 3つ目の課題として「3Q訪問活動の意義・ねらいの理解と浸透」を行うとともに、ニーズに即した推進活動のための「目標設定・評価方式の見直し」による「一人ひとりのニーズを的確に捉えた推進活動」をあげた。
 さらに、わかりやすくて、安心して加入できる仕組みの開発など「わかりやすさの追求」と「“仲間づくり”活動などによる事業基盤の維持・拡大」も課題としてあげた。
 こうした課題を解決し「将来にわたり安心と信頼を提供していくため、あらためて組合員・利用者の視点に立ち、一人ひとりのニーズに的確に対応するとともに、継続性・発展性のある事業展開を行っていく」ために、次の3つの「基本方向」を設定し、各種施策を実行していく。


◆全JAで全契約者世帯へ3Q訪問を実践

 「基本方向1」は、「組合員・利用者および地域住民とのつながりの強化を通じた事業基盤の維持・拡大」だ。そのために、契約者一人ひとりの保障点検とニーズを的確に把握するために「全JAにおいて、全契約者世帯への3Q訪問活動の実践をめざす」。
 そして「必要な人に必要な共済を提供」できる「新たな事業量目標設定・評価方式の導入」と、これを踏まえた「エリア戦略を展開して、あらゆるニーズへの対応やJAの地域特性を踏まえた事業展開を実施」することで、「生活全般にかかる未保障・低保障分野の解消」をはかっていく。
 そのために「簡潔でわかりやすい」ニーズに的確に応えた「新しい“医療共済”」の提供など、シンプルな仕組み・体系の組み合わせによって多様なニーズへ対応していく。


◆総合保障を提供しやすい「推進ポイント」を導入

 新たに導入されることになった「新たな事業量目標設定・評価方式」(推進ポイント方式)とは、「ひと・いえ・くるま」の「すべての共済契約実績を共通の基準で評価する」ために、JA共済が独自に開発したもので、共済種類ごとに「推進ポイント換算率」を設定。それと新規契約の共済金額等を掛け合わせた「推進ポイント」で目標を設定し、評価するもの。
 いままでは「評価の単位」が、終身共済なら「保障額」、自動車共済は「掛金」と共済種類ごとに異なり、統一的な評価ができなかったが、これからはそれぞれがポイント換算され「異なる共済種類を統一的に評価」できるようになる。
 また同じ「定期特約付終身共済」の場合、従来は保障金額ベースの評価だったため、定期特約900万円+終身共済100万円でも定期特約500万円+終身共済500万円の契約も、保障金額がどちらも1000万円なので同一の評価がされていた。しかし、「推進ポイント」では、定期特約は共済金金額100万円が100ポイント、終身共済(積立型以外)は共済金額100万円が400ポイントで換算されるので、前者は1300ポイント、後者は2500ポイントと主契約の大小など契約内容の違いを反映した評価がされることになる。


◆1400万世帯との絆の強化を実現

 「基本方向2」は、JA・連合会一体となった共済事業実施体制の整備や連合会のリスク管理・資金運用力・支払担保力の強化などを内容とする「JAの共済事業実施体制および連合会のJA支援機能等の強化」だ。
 「基本方向3」は、食・農関連リスクへの対応、インターネットを活用した情報提供、JA間ネットワークの構築等の基盤整備など「さらなる事業基盤の維持・拡大に向けた新たな事業展開」だ。
 そしてこの3か年計画最終年度である24年度末には200万人の「新たな仲間」と1400万世帯との「絆の強化」による事業基盤の維持・拡大、組合員・利用者のニーズに的確に応える推進活動の確立と自動車共済、医療系共済の保障拡充を実現する(表参照)。
 事業基盤の構造変化、生損保などとの競合の激化、保険法施行によるサービス競争の激化など、JA共済事業をめぐる環境は一段と厳しさを増している。そうしたなかで、「相互扶助」精神に基づく協同組合共済として、また「ひと・いえ・くるま」の総合保障を行うJA共済の特性をどれだけ、組合員の家族や地域の人たちに伝え、理解され、信頼をえることが「3か年計画」の目標だ。「将来に向かって確実に前進していく」ためにはこの計画を確実にやりとげる必要があるといえる。

 

    JA共済3か計画のめざす姿(24年度
たな仲間づくり 22年度24年度累計
(ニューパートナー数) 200万以上
3Q訪問活動世帯数 22年度〜24年度累計
1400万世帯以上
生命建物更生共済保有契約保障金額 24年度
290兆以上
医療共済保有契約 24年度
入院 700億以上
自動車共済保有台数 24年度
850万以上
入院特約  

(2010.03.23)