石原産業製の天敵農薬を独占販売2015年7月27日
JA全農は、石原産業(株)が開発を進めている各種天敵農薬を、独占的に販売することに合意した。
石原産業(株)の天敵農薬は、難防除害虫であるアザミウマ類、ハダニ類対策の代表的な天敵「スワルスキーカブリダニ」および「ミヤコカブリダニ」と、これらの増殖資材「バンカーシート」をセットにした製品だ。
「バンカーシート」は、温度や湿度などの環境変化や散水、化学農薬散布などの影響から天敵を保護すると同時に、天敵を増殖して長期間放出する特長を持っている。このため従来の天敵農薬に比べ、次ぎの効果が期待できる。
(1)使用が困難であった果樹や花卉などの作物分野や、露地などでの使用場面の拡大
(2)放飼回数が低減されることによる散布労力の削減
(3)化学農薬の使用が抑えられることによる防除コスト低減と、農産物の高付加価値化
天敵農薬は、総合的病害虫管理(IPM)資材として、年々使用が拡大している。JA全農は、園芸分野における「農家手取り最大化」に資する資材として、「バンカーシート」の普及を積極的に進め、現在10億円の市場規模を20億円に拡大することを目指している。
※「バンカーシート」:スワルスキーカブリダニ、ミヤコカブリダニといった天敵カブリダニを増やし、長期間放出できる簡易型組立資材(特許取得済み第5681334号)。スワルスキーカブリダニ、ミヤコカブリダニについては2016年上半期登録予定。また、新たな天敵商品群についても、随時開発中だ。
(写真)天敵の性能を最大化する「バンカーシート」
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