創立50周年で 記念講演会 −日本肥糧− |
記念講演では、『持続性ある農業生産における肥料の役割』−−21世紀における日本農業のあり方−−の演題で、東京大学名誉教授・(財)肥料科学研究所理事長の熊澤喜久雄氏が講演し、〃自然と人間の共生〃の重要性を強調、参加者に多大な感銘を与えた。 熊澤氏は、農業には多面的で広範囲におよぶ存在意義があるとしながら、この農業を次世代に引き継ぎ持続的に発展させていくためには、環境倫理の確立を基礎に世界的規模での総合的な取組の一環としての農業政策の位置づけが必要とし、特に地域環境保全型農業の構築が必要とした。 一方、肥料及び施肥法については、あくまでも国内肥料資源の開発、肥料生産力の維持が必要だとしながら、将来的には国内の自然・埋蔵エネルギー利用による化学肥料生産が行われるようになり、「はじめて食料安全保障も実質的な基礎を得ることが出来、環境と調和した農業生産が発展し、自然と人間との真の共生が実現するようになる」と結んだ。 |