トップページにもどる 農業協同組合新聞 社団法人農協協会 農協・関連企業名鑑


BASF・サイアナミッド 農薬事業の買収を完了


 化学大手のBASF社(ドイツ・ルートヴィッヒスハーフェン)は7月1日、アメリカン・ホームプロダクツ社(アメリカ・ニュージャージー州マディソン)から、懸案であった同社傘下の農薬会社であるサイアナミッド社の買収を完了したと発表した。

 BASF社の昨年1999年における農薬の売上高は19億米ドル。この買収は、EU委員会の承認を得て完了したものであり、アメリカでは既に6月初旬に米国独禁法関係当局の認可がおりている。今回の買収により、BASF社は世界3位の農薬企業となる。

 この周辺について、BASF社の役員で、農薬を含む健康・栄養関連部門E・フォシェラウ担当は、「この買収は農薬事業におけるBASFの力を地域的にも製品ポートフォリオ的にもバランスよく拡大することになる」と語っている。
 また、BASF社農薬事業統轄本部は、新たにアメリカ・ニュージャージー州のマウントオリーブに置かれる予定であり、これについて農薬事業本部のF・フォーゲル プレジデントは、「重要市場である北米、南米に対してさらに戦略を集中するのにふさわしい場所だ」と説明している。

 サイアナミッド社の農薬事業の買収によるBASF社の優位性は、従来のヨーロッパ市場に加え北米、南米、アジアにおいても主導的立場を確立することであり、プロダクト面ではサイアナミッドが得意とする殺虫剤分野が加わる相乗効果があるほか、今後2006年までを見ても研究開発パイプラインに上市可能な新規有効成分が15品目があがっている、なども魅力だ。

 1999年の実績に基づき、統合後のBASF社の農薬事業は売上高36億ドル、営業利益4億5000万ドルと予想される。さらに買収による効果は約2億5000万ドルと見積もられ、2001年には早くもその効果が現れるものと期待されている。  


農協・関連企業名鑑 社団法人農協協会 農業協同組合新聞 トップページにもどる

農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
webmaster@jacom.or.jp