防府工場がISO−9002を取得 |
日本のバイエルのグループ会社であり、農薬関連製品を取り扱う日本バイエルアグロケム(株)(ローレンス・ユー社長、本社=東京都港区)の防府工場(山口県防府市)はこのほど、ペリージョンソン・レジストラーよりISO−9002の認証を取得した。 ISO−9002は品質保証及び品質管理に関する国際規格であり、今回の認証は防府工場での「農薬製品及び農薬原体の製造」について受けたもの。認証の対象は製造計画、物品の購入・製造・検査、製品の取り扱い・出荷、およびその活動に従事する人の教育や文書類の管理に及んでいる。 防府工場は今回の認証取得を機に、今後もISO−9002の規格に沿った活動を定着させながら、より安全な職場を確保し、品質の向上とコスト削減に努め、さらに顧客からの信頼と満足を得る製品を提供することを目標として掲げている。 同工場は、長年にわたり好評を博す殺菌剤ヒノザン等の原体を合成するほか水和剤、粒剤、乳剤、顆粒水和剤の各製剤設備を有し、育苗箱施用の水稲用殺虫・殺菌剤ウィンアドマイヤー、稲および果樹・野菜用殺虫剤アドマイヤー、さらに果樹用殺菌剤パスワードなどの製剤及び包装を行っている。 バイエルは研究開発に基盤をおく世界的な企業グループでありヘルスケア、農業関連製品、高分子材料、化学品を主要分野として事業を展開している。日本のバイエルは化学、医薬品業界における主要な外資系グループの一つであり、グループ会社10社により構成されている。従業員数は3025名で、売上高は2110億円(1999年)となっている。 一方、日本バイエルアグロケム(株)は1941年(昭和16年)に設立された「日本特殊農薬製造(株)」が前身となっており、1991年(平成3年)に現社名となった。また茨城県結城市の農薬中央研究所は、バイエルの研究開発における世界三極体制(茨城県結城市、モンハイム、カンザスシティー)の中で重要な役割を担っており、殺虫剤アドマイヤーの有効成分イミダクロプリドの発明に成功している。本有効成分は、世界ではガウチョ、コンフィドール等の製品名で広く愛用されている。 |