農薬工業会(村田利和会長)は9月12日、平成12年7月度の農薬出荷概況を発表した。
それによると、7月度累計では出荷数量25万6000トン(前年比1000トン減、99.8%)、出荷金額3179億円(同64億円増、102.1%)となり、数量では微減となり、金額ではわずかに増加した。
これを、平成8年を基準(100%)として年次推移を見ると、数量(78%)、金額(93%)とも減少傾向が続いている。この中で金額は、平成10年以降はほぼ横這いで推移しているが、要因として減反の強化が大きく影響しているものと思われる。
また、使用分野別で見ると、水稲は数量では減少(99.6%)したものの、金額では増加(103.1%)した。果樹、野菜畑作、分類なしでは数量、金額ともに増加し、その他は数量、金額ともに減少している。
さらに、種別での前年比増減では、数量、金額ともに殺菌剤(数量91.5%、金額97.9%)を除いて全て増加した。7月までの病害虫発生動向を見ると、水稲いもち病の発生が少なく、斑点米カメムシ類、果樹カメムシ類などの病害虫の発生が多かったことが背景にある。
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