依然堅調なアグロ カネショウ |
それによると、先ず当中間期売上高は新規殺ダニ剤『カネマイトフロアブル』が順調に推移し、前中間期比12.1%増(5億3800万円)の49億9600万円となった。また経常利益については、営業収入の増加及び中間財務諸表規則が改正されたことを契機に、固定費の繰上計上を行わなかったことにより、前中間期比94.3%増(4億800万円)の8億4000万円となった。さらに、中間純利益は前中間期比144.1%増(3億1800万円)の5億3900万円となった。 これを、薬剤別の売上高で見ると、害虫防除剤は前中間期比44.6%増(5億5200万円)の17億9000万円、病害防除剤は前中間期比1.1%減(1700万円)の15億9500万円、除草剤は前中間期比5.6%減(5700万円)の9億7600万円、その他は前中間期比10.8%増(6100万円)の6億3500万円と、それぞれなっている。 同社は、昭和26(1951)年の創業以来、ファインケミカル(精密化学)の分野で「農家と直結した農薬事業の推進」を一貫した事業方針として、農業生産に携わる全ての人々に信頼される企業を目指し、個性ある導入品・独自品の研究開発、独自の販売ルートの構築ならびに同社独自の「営業支援システム」(AKTIS)を駆使し、”農家と直結した技術普及”に注力して着実に発展してきた。現在、各農薬企業は農薬需要減少の中で、企業経営のあり方そのものを問われているが、この打開のためにもアグロ カネショウ(株)の戦略に学ぶところは多い。 なお、同社の最近の動きとしては、収益性の高い独自製品の開発を鋭意に進め、また昨年登録認可された新規殺ダニ剤『カネマイトフロアブル』のアメリカ、ヨーロッパ市場での登録取得に向け準備を進めているほか、9月7日付けで東証2部に上場したことが挙げられる。同社に対しては、通り一遍の賛辞の言葉は当てはまらない。これまでの「技術販売」といった、同社の長年のたゆまぬ努力を高く評価せざるを得ないのである。 |