栽培ネット(株)(岡田貴浩社長)は、三井物産(株)(栽培ネットに5%出資)の全面的な強力を得て青果物流通電子商取引サイトを新設する。青果物の売買をネットで行うサービスを付加するもので、「朝摘み畑」という独自ブランドの開発にも着手した。
栽培ネット(株)は、本年4月に設立されたベンチャー企業で、三井物産(株)のほか(株)石黒製薬所、井上喜(株)、(株)栗原弁天堂、(株)サングリン太陽園など国内有力農薬卸4社等が出資しており、国内初の本格的な農家向け情報サイトとして運営している。
栽培ネット(株)の青果物取引サイトは、来る12月の稼動開始予定で、これに先立ち11月15日には品川インターシティーホールにおいて立ち上げ発表会が開催され、農協等出荷団体、スーパーマーケットチェーンや外食産業の青果物バイヤー、農家など約500名が参加する予定。
「栽培ネット」は、かねてよりトップクラスの専業農家4万軒のデータベースを元に、農家に対し独自のマーケティング活動を行ってきたが、今後は、今までの経験と専業農家層とのつながりをフルに活かし、独自ブランドの商品開発を生産者と一体となって行っていく。
その第一弾として”朝摘み畑”と銘打って、農家が自信とこだわりを持って栽培した野菜を最良の状態で収穫し、その美味しさを保ったまま消費者に届ける流通システムの構築に乗りだした。
この流通システムを実現するため、「栽培ネット」の青果物取引サイトは先渡し取引(予約取引)システムを採用し、消費者に極めて美味しい野菜を供給する体制を実現した。青果物の電子商取引サイトでこの様なシステムを所有するのは日本市場初であり、欧州・北米など電子取引ビジネス先進市場においても前例のないユニークなもの。
三井物産(株)は、同サイト取引システムの構築に協力していくほか、与信、決済業務については同社が大手金融機関等と共同設立予定のスーパーネットソリューションズ(株)が電子商取引に必要な与信、決済業務の代行を行う予定。
さらに、「栽培ネット」は、青果物取引のみならず、農薬他農業生産資材の電子商取引化を検討しており、これが完成すれば農家への情報提供、青果物・農業資材取引すべてを包含する農業市場唯一の総合電子取引サイトになる。
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