バイエルグループはこのほど、2000年第1〜第3四半期の業績を公表した。ドイツ・バイエル社のマンフレッド・シュナイダー社長が明らかにしたもので、売上高は22%増の222億ユーロ、営業利益は29%増の27億ユーロ、さらにグループの継続事業からの純利益は40%増の15億ユーロと、それぞれなった。
この周辺においてシュナイダー社長は、「継続事業の通期の売上高、営業利益とも少なくとも10%増は達成する」と予想、さらに同社長は2001年の見通しについても楽観的であり、「営業利益も2桁のペースで伸びるだろう」と、強調している。
バイエルグループの売上は、全ての地域及び事業部門で好調さを示した。特に、アジア及び北米地域での売上増加が著しく、アジアの事業が43%増の31億ユーロへ、北米の売上が31%増の73億ユーロへと伸長している。
また、同社にとって最も重要な市場となっている欧州も依然堅調であり、売上は前年比12%増の103億ユーロに達した。「欧州は、特にドイツ経済好転の恩恵であり、世界経済は全般的に拡大し続けるが、現在の高い成長率は若干弱まるだろう」と、シュナイダー社長は予想している。
さらに、農業関連事業部門は厳しい事業環境にもかかわらず、20%の営業利益率を堅持している。同部門は、売上が15%増の28億ユーロ、営業利益が13%増の5億7,300万ユーロに達し、前年に引き続き市場シェアを拡大した。
こと農薬事業では、ノバルティス社から「フリント」製品ラインを買収し、殺菌剤事業を戦略的に強化することとなった。本製品ラインは、凡そ3億ユーロの年間売上高を確保するものと見られている。
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