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農業の発展を支えた植物防疫事業
植防50周年 環境と調和した多様な技術開発を

植物防疫事業の発展を
  日産化学工業(株)専務取締役  高橋荘二

 植物防疫事業50周年及び病害虫発生予察事業60周年を記念し、ひとことご挨拶を申し上げます。
 戦後間もなく、昭和25年に植物防疫法が制定され、昭和16年に始動した病害虫発生予察事業とともに、輸出入植物及び国内植物の検疫、植物に有害な病害虫の駆除及びそのまん延防止等を総合的に実施する植物防疫事業が発足いたしました。
 以降、食料増産及び高度経済成長期を経て今日に至るまで、より的確な防除実施体制の整備と多種多様な防除技術の開発・普及、さらに効率的な防除の実施のための空散事業、農薬の安全使用指導の推進等に取り組まれてこられたことに対し、賛辞して止みません。

 この中で、私ども農薬に携わる企業にとって大きな転換期であったのは、昭和46年のいわゆる農薬取締法の大改正でした。これによって、新たに慢性、残留毒性試験の提出が制度化され、科学的に農薬の安全性評価体制が確立されたことは、大変大きな意味があったと考えます。

 間もなく、21世紀を迎えますが、農業生産の現場では省力化及び低コスト化がより求められ、一方、消費者のニーズは新鮮、高品質、高い安全性、と益々多様化しております。この様な時代であればこそ、食料の高品質・安定供給が要請され、発生予察事業を含めた植物防疫事業の重要性は一層重みを増してきます。植物防疫事業の更なるご発展を祈念し、ご祝辞にかえさせていただきます。



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