鹿児島市に本社を置く株式会社九州糧販が新たに大型精米工場を開設し、平成12年11月20日から本格稼働に入った。これで鹿児島県では第9番目の登録米穀卸売業者が誕生したことになる。
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工場内の最新鋭精米関連機器 |
構造不況が叫ばれ、日本各地で倒産・廃業・吸収・合併等が進行している米穀業界の中で、同社は大手量販店からの大量の米受注もあり、工場開設当初からフル操業状態になっている。濱田茂穂社長は、年間売上目標の1万トンも早々に実現しそうだと見ている。
同社では、「やさしさとおいしさをお届けする」という基本理念を掲げ、厳選された原料米を丁寧に加工するとともに、徹底した異物除去を行う方針を打ち出している。この度の精米工場新設は、その方針を実現させたもので、粗精選機、石抜撰穀機、金属選別機、カラー選穀機、糠玉選別機等の最新鋭の選別機器を導入している。
濱田社長は「業界人として今まで23年間に亘りトーヨーで精米された商品を扱ってきた。これからは経営者としてトーヨーの精米機器から生み出される良食味米により、自信のある商品を提供していく」と語る。
米穀業界全体の不況が叫ばれる中、その逆風を跳ね返すように、新会社・新工場の設立を果たし、まさに逆風に向かっての出帆 となった同社が、顧客ニーズを反映した独自の理念を活かした商品作りで、どのように顧客を開拓していくかが注目される。
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