(社)日本フードサービス協会が1月24日発表した2000年(平成12年)の外食産業市場動向調査の結果概要は次のとおり。
(全店ベース)
○新規店を含めた全店ベースでの全業態合計売り上げは前年比102.7%となり、外食市場規模を拡大している。99年の102.3%より若干伸び率は大きい。
○業態別では、喫茶が109.5%と最も高い伸び率を示し、ファミリーレストラン103.6%、パブレストラン・居酒屋102.5%となっているが、98年、99年の2年続けて前年割れだったディナーレストランが100.7%と前年を上回った。
ファーストフードでは、和風(牛丼や天丼)や麺類分野が伸長したものの、持ち帰り寿司・弁当分野が店舗の減少もあり、前年を下回った。ファミリーレストランは中華、焼き肉が店舗の増加に伴い売り上げを伸ばしている。パブ・居酒屋では、居酒屋が大きく伸びている反面、パブ・ビヤホール分野が減少している。
○客数は前年比104.3%で、伸び率は99年と同率だった。
○店舗数は前年比103.2%と相変わらず出店意欲は高いが、99年の104.4%に比べ伸び率は低下。特に出店が盛んなのはファーストフードの和風、ファミリーレストランの中華と焼き肉、居酒屋で、いずれも2桁の出店増加となっている。
(既存店ベース)
○1店舗当たり経営状況を見る既存店ベースでは、全業態の売り上げは96.5%で、下げ率は99年(96.4%)とほぼ同じで推移している。消費低迷の影響を受けるとともに、店舗増による競合激化、中食も含めた多様な販売形態など市場構造の変化で、いずれの業態も前年を下回っている。
○客数は全体で97.3%と前年を2.7ポイント下回り、99年より下げ幅が広がっている。店舗数の増加で客が分散していること、デリバリーやテイクアウトの利用が広がっていることが客数減となっている。
○客単価は99.2%で若干の下落となったが、99年の98.3%に比べ下げ幅は縮小し、下げ止まりつつある。喫茶は前年アップ、ディナーレストランもほぼ前年並みに戻しつつある。
|