ダウ、ユニオン・カーバイドとの合併で世界のポリエチレン市場の競争力を拡大 |
本紙既報の通り、ダウとユニオン・カーバイドとの合併が正式に成立したことを受け、ダウのポリエチレン(PE)事業部門はグローバル市場におけるトップPEメーカーとしての市場基盤をさらに強化・拡充するとともに、よりグローバルな競争の展開が可能となった。 技術基盤を強化
ダウはPEの最先端技術を保有しているが、今回の合併でこの技術基盤がさらに強化されることになる。ダウは、世界トップクラスのソリューションプロセスであるインサイトテクノロジーに加え、ユニベーション・テクノロジーズ社が保有するユニポールPEガス気相法プロセスと触媒技術へのアクセスが可能となる。 世界屈指のPE製品群を構築
今回の合併でダウは、ダウレックスLLDPE樹脂、サランPVDCフィルムと樹脂、プリマコール接着性コポリマー、アフィニティーポリオレフィン・プラストマー、ダウのインサイト技術を使って製造されるエリート・エンハンスド・ポリエチレン製品、さらにユニオン・カーバイド社のタフリンLLDPE、スーパータフリンLLDPE、フレクソマールVLDPE、ユニバール、ユニポールHDPE樹脂、などの先端製品を柱に、世界で最も幅広いPE製品群を構築できるようになる。 生産拠点が拡充
今回の合併により、ダウの北米、南米、アジア太平洋、中東にある生産拠点が一層充実され、年間の総生産量は820万トンに達することになる。新たにダウの傘下に入るプラントはテキサス州シードリフト、ルイジアナ州タフト、カナダのアルバータ州プレンティス、さらに合弁によりカナダのモントリオール州、ブラジルのクバタオ、クウェートのシュアイバ、日本の川崎市のプラント、など。 ダウのPE事業部 なお、最近の組織変更によってダウのPE事業はポリオレフィン・エラストマー事業グループに入る。同グループにはPEに加えポリプロピレン、エチレン・スチレン・インターポリマー、PET/PTA、ワイヤ&ケーブルが含まれ、同事業グループのプレジデントにはロメオ・クラインバーグが就任する。 |