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挨拶する雑賀社長 |
(株)東洋精米機製作所(雑賀慶二社長)では、去る4月2日埼玉県行田市の(株)京浜トーヨー無洗米工場(株式会社ミツハシ行田工場内)において、BG無洗米加工製造施設、及びその副産物である「米の精」製造施設の内部視察会を開催した。
同社が、全国のBG無洗米製造工場を一切非公開にしているのは、同社の遠隔操作技術等のノウハウを護る為もあるが、なによりもBG無洗米の安全・衛生を重視しているからだ。食品衛生の基本原則は、「菌や毛髪等をばらまく人間を近づけないこと」であり、人の出入りのできない隔壁部屋内で無洗米を製造することが、ユーザーに安心感を与えると考え、また無人の隔壁部屋内に一方から精白米のみが供給され、他方から無洗米となって出てくるシステムにより、BG無洗米には何も添加されていない事を証明できるものと考え、同社では今日までBG無洗米工場は「無人」と「立入禁止」を基本方針とし、結果的に「非公開」を貫いてきた。
そうした同社の姿勢が、一部のマスコミをはじめ、業界、消費者にも誤解や不信感を招いた面もあった。そこで同社では、・消費者・食糧庁・主要マスコミ・業界中央団体・実際にBG無洗米を製造している企業の経営者等の関係者を集め、(株)京浜トーヨー無洗米工場において、実際に稼働しているBG無洗米製造工場及び副産物製造工場の内部を視察する機会を設けたものだ。同社では、こうした隔壁部屋内を視察する機会は今回限りと考えているようだ。
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BG無洗米加工施設を視察 | 視察後の記者会見で、雜賀社長が質疑応答に対応し、隔壁部屋内の無人管理について「通信回線、遠隔操作の技術があり、和歌山本社からの回線で管理している」と説明した。また、糠で糠を除去するBG無洗米の加工技術について「肌糠は米の表面に付着している粘性の高いもので、それに圧力をかけると瞬間的な摩擦熱が生じ、肌糠の粘性がさらに高まり、糠どうしが結合しやすくなる」と肌糠除去技術の一端をあきらかにした。
(株)京浜トーヨーのBG無洗米工場では、すでに24時間フル稼働状態が続いており、直ちにBG無洗米ラインの増設工事にはいるという。BG無洗米の生産は全国的に拍車がかかっており、年内の生産量が23万tを突破するのは間違いないだろう。
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