トップページにもどる 農業協同組合新聞 社団法人農協協会 農協・関連企業名鑑


非農耕地農薬の販売体制を変更
予断を許さない事業環境を反映

― 塩野義・日産 ―

 塩野義製薬(株)と日産化学工業(株)の両社は5月14日、非農耕地向け農薬専門販売会社の(株)アメニテック(東京都中央区、資本金1億円)について、この8月を目処に両社が個別に事業の再展開をはかる方向で、その詳細につき更に検討を進めていくと発表した。
 昨今の非農耕地向け農薬の事業環境は、主力のゴルフ場向け販売が市場の縮小に伴う競合の激化により、両社の折半出資で1998年5月に設立された(株)アメニテックの販売状況も、設立当初の計画からの乖離が大きくなっていた。
 この結果、市場環境は将来的にも予断を許さないものと想定されることから、同社を通しての非農耕地向け農薬の販売体制を見直し、8月を目処に塩野義製薬(株)と日産化学工業(株)の両社が、個別に事業の再展開に向けて検討を進めていくことにした。
 農薬事業は農耕地向け、非農耕地向けを問わず厳しい環境が続いているが、両社とも今後も非農耕地向け農薬の販売を本体農薬事業の一環として位置付け、当該市場での競争力の強化や存在感の維持に努めていく方針だ。
 そのために、それぞれの戦略の下に一層の製品開発力や販売力の強化を目指して販売体制の見直しを急ぐなど、新たな営業形態への移行に向け、早急に具体的な検討と準備を進めていく。
 この分野の市場は、約150億円。(株)理研グリーンが優先的な地位を構築しているが、今日的には予断を許さない状況にある。その後、(株)アメニテック、(株)ユニカスなどこの分野の有力メーカーが誕生し、戦略的に先行販売メーカーを追随していった経過だ。
 ゴルフ場を中心とした非農耕地用農薬事業の厳しさを、ここで改めて認識させられるものとなった。



農協・関連企業名鑑 社団法人農協協会 農業協同組合新聞 トップページにもどる

農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
webmaster@jacom.or.jp