農薬工業会は5月15日、平成13農薬年度の第2四半期に当たる『3月度農薬出荷概況』を報告した。それによると、出荷数量15万7,000t(前年比5,000t減、96.8%)、金額2,138億円(同38億円減、98.2%)と数量でやや、金額でわずかに減少した。
今期の月別動向を見ると、1月までは前年並みの実績で推移してきたが、2月単月での数量(2,000t減、94.7%)、金額(25億円減、93.5%)の減少が大きい(表1)。また、平成9年からの推移を見ると、数量は年々減少しており、金額は平成9年が消費税増税にともなう仮需があったことを除けば、平成10年以降はほぼ横這いとなっている。
今期の状況から、主な特徴を挙げていくと、先ず種別でみると、殺虫殺菌混合剤の金額が前年に比べてわずかに増加している他は全て数量、金額とも前年を下回っており、全体的に低調な推移を示している。
また、水稲除草剤では昨年と同様、初期剤、中期剤、後期剤が増加し、一発剤が減少している。一発除草剤の防除面積では1キロ剤、フロアブル剤、ジャンボ剤が増加し、3キロ剤がかなり減少した。この要因としては、軽量化の新製品が数多く上市されたことによるもの、と同工業会では推測している。
さらに、箱処理剤は殺虫剤、殺菌剤が減少し、混合剤が増加しているが、面積換算では昨年対比ほぼ同一となっている(表2)。
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表1
区分
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前年比数量
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前年比金額
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千トン
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%
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千トン
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%
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10〜12月
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-3
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94.5
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-5
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99.3
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1月単月
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-1
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97.8
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4
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100.9
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2月単月
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-2
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94.7
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-25
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93.5
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3月単月
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−
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99.4
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-11
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98.5
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表2 水稲箱処理剤出荷実績 面積換算(概算、単位:%)
区分
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12年
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13年
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殺虫剤
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294
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273
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殺菌剤
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20
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15
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混合剤
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524
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547
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計
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838
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835
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作付面積
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1,763
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見込 1,716
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面積比%
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47.5
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48.7
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