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ダウ、R&H社の農業化学品部門の買収を完了
アグロサイエンスの売上高は30億ドル(世界第5位)へ

 ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー(本社:米国ミシガン州)とローム・アンド・ハース・カンパニー(本社:米国ペンシルバニア州)は米国時間2001年6月1日、ダウへのローム・アンド・ハース社(R&H)農業化学品部門の売却を完了したと発表した。
 運転資本を含む買収金額は凡そ10億ドルで、この農業化学品部門はダウの100%子会社であるダウ・アグロサイエンスLLCに統合される。これにより、ダウ・アグロサイエンスの年間売上は約30億ドル(世界第5位、2000年現在では約23億ドル)に増加する模様。
 今回の買収合意事項によると、ダウ・アグロサイエンスはR&H農業化学品部門の殺菌剤、殺虫剤、除草剤などの製品ラインや、商標及び同社のバイオテクノロジー資産の農業分野における使用権を取得する。
 この買収の周辺を、ダウ・アグロサイエンスのチャールズ・フイッシャー社長兼CEO(最高経営責任者)は、「今回の買収は、M&A、提携及び社内での研究活動を通じて事業拡大を目指す我々の戦略に沿ったものだ。買収した新しい農業化学品部門は、ダウ・アグロサイエンスの製品構成及び市場範囲を拡充し、顧客へのサービス向上につながる」とコメントしている。
 また、ローム・アンド・ハース社のラジ・グプタ会長兼CEOは、「農業化学品部門は、70年にわたりR&Hの歴史に大きく貢献してきた。我々は常に事業構成を見直し、収益性のある成長を求めている。農業化学品部門とその従業員にとって、世界市場でより強力な地位を占めるグローバル企業の一員となる方が、より高い成長性が期待できる。ダウ・アグロサイエンスは植物防疫分野でのリーダーであり、強固な市場基盤を築いている」と述べている。
 今回の買収対象となる製品の中には、殺菌剤「ダイセン」、除草剤「ゴール」、殺虫剤のMAC群である「コンファーム」、「ロムダン」、「ミミック」が含まれている。
 さらに、合意の一環として、ダウはブラジル、コロンビア、フランス、イタリアにおけるR&Hの製造拠点にある農業事業関連資産及び中国南通にあるJV(合弁企業)のR&H持分株式、加えてアイオワ州に保有する資産をも取得する。
 また、ペンシルバニア州工場の農業化学品生産部門はダウ・アグロサイエンスが農業製品の製造に関連する資産を取得するとともに、ダウ・アグロサイエンスの委託生産の拠点ともなる。



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