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成長著しいアジア・太平洋地域
ポートフ氏がクレデーン代表の後任に

― バイエル社 ―

 バイエル社は6月19日、東京・帝国ホテルにおいて、「バイエル社の日本を含むアジア市場におけるビジネス展開」及び「日本のバイエル人事」について記者会見した。アジア・太平洋地域の業績は素晴らしく、新代表にミヒャエル・ポートフ氏が7月1日付けで就任する。
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アジア・太平洋地域―2000年の実績  継続事業の売上、国別、単位:100万ユーロ
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2000年の業績ー日本 事業部門別売上
 国際的なヘルスケア・化学品グループのバイエル社は、アジアにおける事業拡大計画を一層強化していく。総額約60億ドルに上る投資を行っていくもので、2010年までにグループ総売上高に占めるアジアのシェアを16%から25%に拡大する計画だ。
 2000年のアジア・太平洋地域の業績は、史上最高の49億ユーロ(46億ドル)を達成、本年はさらにこれを上回る勢いだ。また、2001年第1四半期の売上は前年同期比13%増、営業利益も11%増の1億1,300万ユーロ(1億400万ドル)となっている。
 記者会見席上、ドイツ・バイエル社のヴェルナー・シュピナー経営委員会委員(専務)は、「アジア・太平洋地域は、バイエルの最重要な成長エンジンとしての地位を確立した。この地域の長期的な潜在成長力を更に有効活用していくため、製品開発とマーケティングに巨額の投資を行い、トップ製品のライフサイクルの管理を改善し、主要な市場で地元における生産能力を拡大する」、と述べている。
 60億ドルの投資計画を見ると、資本支出の40億ドル強が東南アジアと中国におけるバイエルの生産基地の建設・拡大向けで、支出期間は1996年〜2008年。タイでは、マプタプット工場の7億5,000万ドル投資計画を2005年までに完了する予定。年産35万トンのポリカーボネート工場が完成すれば、マプタプットはこの種の生産施設では世界最大級となる。
 また、バイエルは中華人民共和国でも大規模な設備投資計画を進行中だ。約3億ドルの第一段階の投資に続き、中国を世界規模の高分子材料生産施設の主要な国際基地に成長させる予定。中国投資の第二段階として、総額31億ドルの予算が配分されている。総合化学工場の一部として同施設の完成は2008年の見込み。
 さらに、日本におけるライフサイエンスの研究についてシュピナー専務は、「社会が技術革新指向であり、日本は医療用医薬品と農薬の研究に最適である」、と語っている。医薬品総合研究所(京都)と農薬中央研究所(茨城県結城市)における新製品の研究を一層強化するため、バイエルは総額約2,400億円(20億ドル)に上る予算を1994年〜2010年に支出することを決定している。
 日本の業績を見ると、2001年1月〜3月の売上は14%増の600億円(5億800万ドル)。2000年通年売上は2,230億円(22億4,000万ドル)で、前年比12%増となっている。2001年第1四半期には、ヘルスケア(14%増)と化学品(44%増)が最高の業績を残している。
バイエル社記者会見
 一方、トップ人事では7月1日付けで、ミヒャエル・ポートフ氏がクヌート・クレデーン氏の後任として、バイエル(株)代表取締役社長及び日本・韓国バイエル代表に就任する。1947年6月2日生まれ。54歳。マインツ及びフライブルグ大学法学部卒。子ども3人。
 ポートフ氏は、ごく最近まで中国のバイエル代表を務めており、中華人民共和国、香港、台湾を担当していた。香港のバイエル中国有限公司のマネージングディレクター、および北京のバイエル(中国)有限公司のゼネラルマネジャーとして、中国におけるバイエルの事業拡大に大きく貢献した。
 1994年から日本のバイエルを率いてきたクヌート・クレデーン氏(63歳)は、今月末で退任する。シュピナー専務は、「クレデーン氏が献身的に努力して、日本のバイエルの最重要なビジネス拠点のひとつにしたことに対して感謝したい。クレデーン氏の努力なしには、今日のような良い形の日本のバイエルはなかっただろう」、と述べている。

ヴェルナー・シュピナー氏 ミヒャエル・ポートフ クヌート・クレデーン
ヴェルナー・シュピナー ドイツ・バイエル社経営委員会委員(専務) ミヒャエル・ポートフ 日本・韓国バイエル代表及びバイエル(株)代表取締役社長 クヌート・クレデーン 日本・韓国バイエル前代表及びバイエル社前代表取締役社長

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