TVCMの調査機関であるCM総合研究所は、このほど平成12年4月から13年3月までの間に放送されたTVCMのランキングにあたる「平成12年度CM好感度白書」を発表した。
この中で、全国無洗米協会は前年度との比較でアップ率が高い「躍進企業50社」に選ばれた。また初出場企業としては第1位の評価を得た。
同協会のTVCMは、昨年11月末に放送を開始したばかり。ランキング評価対象期間としては実質4ヶ月の放送であり、評価対象の中心となるスポットCMは、2ヶ月しか放送していない。それだけにCM関係者は驚きを隠せない。
全国無洗米協会のTVCMが高く評価されたのは、TVCMの消費者到達度調査で、同協会のCM「お水が冷たいの」編が食品分野で第3位、全業種総合で第17位の評価を得たことが大きい。
ちなみに同協会のCM「おにぎり」編は食品分野で8位、全業種で71位の評価であり、最初のスポットCM「商店街」編が食品分野で11位、全業種で129位と連続して消費者から高く評価された。
TVCMの世界は、NTTや自動車産業、製薬業界等、巨額の宣伝費を投入しており、TVCM全業種上位100社にランキングされる企業のほとんどがそうした企業で占められる。
放送量・宣伝費共、小規模な全国無洗米協会のTVCMが、上位にランクされたことは極めて異例のことだという。それはコンセプトを始め、キャスティングも含め「CM創り」が成功した希有の例であるだろう。
TVCMの効果もあり、無洗米も広く知られてきている。それに伴い、無洗米の消費量も急伸している。5月から放送されたTVCMでは、「無洗米は普通の精米から工場でヌカをとっただけのもの」と説明し、購入の際には協会の認証マークを確認するように呼び掛けた。
無洗米は、「これから」の米である。全国無洗米協会の果たす役割と使命は、さらに大きくなっていくものと思われる。