ストラスブール（フランス）発：2001年７月10日ーアベンティス、シェーリング両社は、本日、アベンティス クロップサイエンス社の売却に関し、交渉相手をバイエル社に絞り込むことに合意したと発表した。今後、数週間かけて、細部にわたる話し合いに入る。
アベンティス社は、作物保護・作物生産事業を行う、アベンティス クロップサイエンス社の76％の株を所有し、シェーリング社（本社：ベルリン）は残りの24％を保有している。
既に、2000年11月、アベンティス社は医薬品事業に特化するため、2001年末までにクロップサイエンス事業を分離する意向であることを発表していた。様々な選択肢を詳細に検討した結果、アベンティス社は、最も価値を高める選択肢として、同事業の売却を決定していた。
ダウ社、ＢＡＳＦ社など数社からの最初の提示価格を分析した結果、バイエル社が財務的にも社会的にも、最も有望なパートナーとして浮上してきた。
この周辺をアベンティス社は、「バイエル社とのみ売却交渉を継続するという、この度の決定は、両者間に法的な拘束力をもたらすものではない」、としている。今後は、交渉の進展に伴い、両社は、法的に必要とされる全ての情報の収集を行い、また、労働組合、社内の諸決定機関、監督諸官庁との協議に入っていく模様。
アベンティス社によるクロップサイエンス事業の売却が、具体的にどのように実施されるかについては、今後の交渉に委ねられており、さらに、最終合意の実施と全ての必要な認可が得られるかに掛かっている。
アベンティス クロップサイエンス社は、作物保護・作物生産の主要メーカーであり、健全な作物、収量の増加、作物及び食品の質の向上といった、今日の農業経営ニーズに合致する、革新的な解決法の研究、開発、マーケティングに取り組んでいる。
2000年度、40億3,400万ユーロ（約4,034億円）の売上実績を持ち、世界120カ国に、15,300名の従業員を擁している。
アベンティス社（ＮＹＳＥ：ＡＶＥ）は、革新的な製品の創造と開発を通じて、生命の質の改善に専心している。2000年、223億ユーロ（約２兆3,843億円）の連結売上高を達成し、医薬品と農業関連事業に92,500人の社員を擁している。
アベンティス社は、1999年12月にドイツのヘキストＡＧ社とフランスのローヌ・プーランS.A.との合併によりスタートした。フランスのストラスブールが本社所在地。
