米国デュポン社(チャールズ・O・ホリデー・ジュニア会長兼最高経営責任者、本社:デラウェア州ウィルミントン)はこのほど、2001年度第2四半期(4〜6月)の業績を発表した。
それによると、連結売上高は70億ドル(前年同期は79億ドル)となり、持株数に比例した関連法人の実績値及び部門間の取引を含めた事業部内合計売上は78億ドルで、前年同期の88億ドルより12%減少した。
また、特別項目を除く純利益は4億3,200万ドル(前年同期は9億4,900万ドル)となったが、この利益の減少には、主に米国における販売量の減少、原料価格の上昇、米ドル高により、全ての事業部門で業績が大幅に悪化したことが反映されている。
さらに、特別項目を含む純利益は2億1,300万ドルの損失(昨年同期は6億8,800万ドルの利益)となっている。
特別項目の要約は表1の通りとなっている。
4月2日に発表されたリストラクチャリングにより、正社員は5,500人、契約社員は1,300人削減される。計画により2002年末までに削減されるコストは年間4億ドル以上と見積もられており、同社ではこの削減分の約3分の1を2001年末までに実現できるとしている。
2001年第2四半期と2000年第2四半期の地域別売上高及び要因別増減は表2の通りだ。
世界全体の販売量は9%減少したが、これは医薬品事業と事業ポートフォリオの変化による売上高の減少による影響を含んでいない。
また、米国の2001年第2四半期の販売量(医薬品事業/その他を除く)は前年同期比14%減となった。これは主にスペシャルティ・ポリマー、ナイロン、スペシャルティ・ファイバー、パフォーマンス・コーティング&ポリマー事業における販売量の低下による。
加えて、ヨーロッパにおける販売量は2%減となった。現地価格は3%上昇したが、ドル高により売上高は5%減少している。
さらに、アジア太平洋地域における売上高は引き続き減少傾向にあり、販売量の減少と円を中心とする通貨安の影響により7%減となった。
なお、事業部門別実績のうち農業製品及びニュートリション事業は、売上高で8%減、税引後営業利益で26%減となった。パイオニアの売上高は4%減の7億7,100万ドルだったが、同事業部門における他の事業の売上高は12%減となった。農作物保護製品事業の利益は、主に米国における販売量減とヨーロッパ及びアジアの通貨安による影響を受けたもの。