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アグリビジネス業界ニュース |
数量はやや、金額はわずかに減少 平成13年6月度の農薬出荷概況 ― 農薬工業会 ― |
農薬工業会(山本佳彦会長)は8月10日、『平成13年6月度農薬出荷概況』(第3四半期実績)を発表した。それによると、出荷は数量21万8,000トン(前年比1万2,000トン減、94.8%)、金額2,912億円(同62億円減、97.9%)と数量はやや、金額はわずかに減少した。
さらに、平成9年から5カ年間の年次推移を見ると、平成10年の減反強化以降、数量では水稲除草剤をはじめ1キロ製剤・フロアブル製剤などによる軽量化及び箱処理用混合剤の普及などにより減少が続いているが、金額ではほぼ横這い傾向で推移している(表2)。
一方、使用分野別で見ると、数量は全ての分野で減少しており、金額は分類なしでやや増加した他は全て減少した。加えて、種別では分類なしで金額がやや増加している他は全て減少した。中でも水稲殺菌剤、特にいもち単剤の落ち込みが数量、金額ともに大きい(表3)。
今期の特徴を総括すると、水稲一発剤の出荷は3キロ剤を除く全てで数量、金額ともに前年を上回った。面積換算では、出荷率が前年比103%となっている。また、水稲箱処理剤は、数量では前年を下回ったが、作付面積比は前年並みであった。殺虫剤、殺菌剤が減少し、混合剤への移行がさらに進んだ(表4〜5)。
なお、6月末までの病害虫の発生動向を見ると、水稲葉いもち病の注意報1県のほか、斑点米カメムシ類1県、果樹カメムシ類1県、水稲アワヨトウ2県のほかイネ科牧草等のアワヨトウなどに注意報が出され、昨年に引き続き全般的に害虫の発生が多い。 |