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アグリビジネス業界ニュース

順風満帆の農薬事業実績
2001年上半期の業績を発表
― BASF ―

 BASF(ドイツ・ルートヴィッヒスハーフェン)は8月27日、2001年上半期(1―6月)の農薬事業業績を発表した。昨年7月、アメリカン・ホーム・プロダクツ社の農薬部門(アメリカン・サイアナミッッド)を買収し早1年を経るが、順風満帆の実績となった。
 発表によると、2001年上半期の業績は、売上高が対前年比78%増の22億7000万ユーロ、特別項目控除前の営業利益(EBIT)が約2倍の4億1800万ユーロ、EBITが3億3500万ユーロとそれぞれなり、BASFの利益が順調に推移していることを裏付けている(表1)。
 地域別の売上高を見ると、欧州は農地の浸水により収穫面積が減少したものの、64%増の9億3300万ユーロを達成、北米は競争激化の中で78%拡大の9億5300万ユーロと成長を見せ、南米及びアジア・太平洋においても顕著な動きを示した(円グラフ1)。
 また、製品群別売上高を見ると、除草剤事業は約13億ユーロと倍増かに見えるが、実際には北米市場で苦戦している。反面、殺菌剤は欧州市場の強化により36%増加の5億8300万ユーロを確保したほか、「殺虫剤・他」の売上高で4億2700万ユーロ(全体の19%)と、それぞれ成長を見せている(円グラフ2)。
 BASFでは、年間約4億ユーロの研究・開発費を投入しており、2006年までに14の新規有効成分が市場投入される模様。注目されるのはストロビルリン系の殺菌剤「F500」で、米国、欧州で先行、日本では2〜3年後の市場投入が見込まれ、世界での市場は3億ユーロと見られている。
 BASFでは、積極的なマーケティングを通し、消費者ニーズにより重厚に対応しようとしている。年度末の売上高は36億ユーロ、特別項目控除前EBITDA(税引前利益)は約7億2000万ユーロに達すると見ている。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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