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アグリビジネス業界ニュース

21世紀記念事業の一環として
全国縦断シンポジウムを開催
日本農薬学会

 日本農薬学会(大川秀郎会長)はこのほど、『日本農薬学会21世紀記念事業』のアウトラインを取りまとめた。21世紀を迎え、生命科学の急速な進歩、環境科学の進展、グリーンケミストリーの新展開などの背景下、「農薬科学はこれからどのように進むのか」、を論議していく。
 この『21世紀記念事業』は、新世紀の開幕に当たり、これまで我が国における農薬の研究開発とそれらが果たしてきた役割を見直し、さらに現在の農薬を取りまく諸問題を見据え、今後の農薬科学の展開に新たな方向付けを行っていこうとするもの。

上路雅子氏
上路雅子 有機化学物質
研究グループ長

 記念事業は、3本の柱から構成されている。
 第1に、生産者、生協等消費者団体、県農業改良普及員及び農薬普及・販売担当者などを対象とした「日本農薬学会21世紀記念シンポジウム」の開催。埼玉県での開催(別掲)はこの皮切りとなるもので、独立行政法人農業環境技術研究所化学環境部の上路雅子有機化学物質研究グループ長が牽引役を担っている。
 「21世紀の植物防疫における農薬使用のあり方を模索していきたい」、と上路雅子さんは力強く語る。持ち前の明るさから、はまり役との印象。本シンポジウムは、平成15年春までに埼玉県開催を皮切りに熊本県、岡山県、北海道、愛知県、東京都など全国縦断の8カ所が予定されている。
 第2に、『日本の農薬開発20選』、『環境負荷化学物質の科学』、『これからの作物・環境保護剤の研究開発』など書籍の編集・出版事業が予定されている。いずれも期待の一書となりそうだ。
 第3に、海外協力として国際学会などへの支援強化が挙げられている。平成14年の国際会議はスイス・バーゼル、また平成15年の環太平洋シンポジウムは米国・ハワイでの開催となっている。
 1975年(昭和50年)10月14日に立ち上げとなった日本農薬学会。爾来、四半世紀以上に亘り「農薬に関連する学術の総合的進歩の発展を目指して」いる。『21世紀記念事業』では、先行イベントとして全国縦断の「日本農薬学会21世紀記念シンポジウム」をすすめていくが、会員相互間のさらなる連携を強めた取り組みが重要と思われる。




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