(株)マガン・ジャパン(畠山昌久代表、本社:東京都中央区日本橋茅場町2−2−11)はさきごろ、東京・丸の内のパレスホテルにおいて『マガン・ジャパン設立披露宴』を開催した。2005年までに、世界の農薬の約70%で特許が切れるとの予測もあり、ジェネリック企業の本格的な日本上陸により業界の急旋回を予感させる。
披露宴には、主催者側からマクテシム・アガン インダストリーズのダニエル・ビラン会長、同ダニエル・ポーラット副社長、日本法人(株)マガン・ジャパンの畠山昌久代表など首脳陣が、一方、来賓として大内脩吉・日本農薬(株)社長、白井孝・(株)エス・ディー・エス バイオテック社長など約70名が詰めかけた。
イスラエルに本社を置く親会社のマクテシム・アガンは、ブラジルのジェネリック企業の買収等により、特に中南米諸国に強くここ数年急成長を遂げている。2001年度の売上高は9億米ドルに達する模様であり、世界100カ国以上に製品を販売している。
同社は、新規化合物の創製には従事していないが、自社の化学処理工程能力及びその応用技術力に定評がある。新製造プロセスの導入で、効率性の向上を果たしたことは勿論、不純物混入度の少ない高品質製品の製造に成功している他、環境面にも配慮している。
また、世界の大手各社の特許を尊重し、それに抵触することのないプロセスの開発に心がけ、毒性評価データ及び環境評価データも作成し、データ提出においては年間約2000万ドルを支出している。日本においても、特許法、農薬取締法等、全ての法を遵守している。
このほど、同社は自社開発製品「リモン」の市場投入をはかったが、日本においても農薬登録の準備を進めている。また、2001年度にはアベンティスから「アポロ」、「パネクチン」を、加えてシンジェンタから「マーブリック」、「ニムロッド」、「アジム」の使用権を獲得した。
【大内脩吉・日本農薬(株)社長の挨拶要旨】
世界的にマルチナショナル企業のM&Aが推し進められているこの時に、日本での活動拠点の開設に踏み切ったことは、わが国の農薬市場の変革を促進させる意味からも大変意義深いものであり、時宜を得た決断であると高く評価している。
昨今の農薬情勢は研究開発に伴う開発リスクが大きな課題であり、コスト面からもジェネリック品は重要性を増してきている。マルチナショナル企業においても、ジェネリック問題をどう活かしていくかが重要な戦略課題になっているものと思われる。
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(株)エス・ディー・エス バイオテック
白井孝社長
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日本農薬(株)
大内脩吉社長 |