アベンティス クロップサイエンス シオノギ(株)は10月31日、東京・帝国ホテルで『新会社発足記念パーティ』を開催した。既に、バイエルとアベンティスの統合会社「バイエル クロップサイエンス」は確定しており、国内は最短で来年10月の発足となる。
先ず、主催者を代表しアベンティス クロップサイエンス シオノギ(株)のジャック・デュピュイ社長は、「両社の豊富な営業経験の統合で、国内の相乗的な販売力アップを期待している」と語り、今後「さらに技術普及サービスを展開していく」とした。
また、塩野義製薬(株)の塩野元三社長は、「厳しい業界環境の中で農薬事業の展開及び発展を憂慮していたが、デュピュイ社長なら統合を成功させていただけると確信し決断した」と挨拶し、「今後は存在感のある農薬企業に成長していって欲しい」と期待を込めた。
一方、来賓として農薬工業会の山本佳彦会長は、「アベンティスは世界的なM&Aの歴史の象徴ともいえる。日本の農薬市場は海外企業と国内企業とのパートナーシップにより発展してきたものであり、是非ともこのパートナーシップを大切にされ日本農業及び業界発展に貢献して欲しい」と結んだ。
次に、乾杯の音頭を執ったJA全農の松尾英章常務は、「キメ細かい営業力を特徴とする塩野義。また世界的にも農薬ビッグカンパニーであるアベンティス。今回の統合で、こうした両社の持つ長所が一層相乗的に発展していくと理解している。互いの長所を生かして、日本の農業に必ずや温かい理解を示してくれるものと期待している」と語った。
さらに、中締めを全国農薬協同組合の鈴木昭二理事長が行い、「新会社は、日・欧の2000年におよぶ文化の統合であるとも理解している。日本は欧米の文化によって発展してきたが、ぜひ“大和”の精神を吸収して欲しい。“大きな和”、日本の文化、精神を吸収した企業が日本市場で成長するのではないか」とした。
新会社の社員数は204名。2002年の年間売上高は280億円が見込まれており、国内メーカーとして上位ランクに成長する。
10月2日、バイエルはアベンティスを約8000億円で買収することを明らかにした。世界では明年早々、日本では最短で10月に「バイエル クロップサイエンス」が始動すると業界では見ている。将来的には、実質的に国内外ともにシンジェンタを超えバイエルが回転軸となり主導権を握っていくだろう。
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JA全農
松尾英章常務
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全国農薬協同組合
鈴木昭二理事長
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アベンティス
クロップサイエンス
シオノギ(株)
ジャック・デュピュイ社長
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塩野義製薬(株)
塩野元三社長
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農薬工業会
山本佳彦会長
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