(財)日本肥糧検定協会(藤沼善亮理事長)は11月2日、東京都千代田区のKKRホテル東京において『創立50周年記念式典』を挙行した。けっして平坦な道ばかりではなかった同協会だが、ここに次ぎの輝ける50年に向けて新たな歩みを始めた。
同協会は、昭和26年7月に設立されているが、当時の肥料情勢についてみると、前年の昭和25年には新しい肥料取締法が制定され、肥料生産はそれまでの免許制から登録制に変わっている。また、肥料配給公団が解散して、肥料が統制から自由取引に移行し、肥料を取りまく情勢が大きく変化した時代であった。
この中で、当時の設立趣旨は、「肥糧及び肥糧原料の分析・鑑定を行い、品質の改善と取引の円滑化に資すること」であったが、その後の定款の改正で、土壌や土壌改良資材、水などにまで分析の対象を広げ、農業生産力の維持・増進に寄与することを目的に掲げ、今日に至っている。
現在の状況は、環境問題、資源の循環利用問題に関連した事業が増えており、とりわけ廃棄物由来の資材において肥料や土壌改良材としての有効性と安全性の評価、植物に対する害作用の検討、などが中心となっている。
記念式典では、来賓として武部勤農林水産大臣(代読:岩永峯一政務官)が「食料の安定供給に尽力して行くが、このためにも肥料の果たす役割は大きく、品質の確保は極めて大切」、また(財)日本土壌協会の熊澤喜久雄氏は「廃棄物を利用した肥料のウエートが高まっており、協会の役割はますます重要となっている」とそれぞれ祝辞を述べた。
なお、席上では農林水産省生産局長感謝状(3名)、協会理事長感謝状(22名)、永年勤続職員表彰状(13名)が贈られた。
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日本土壌協会
熊澤喜久雄氏
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日本肥糧検定協会
藤沼善亮理事長
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