全国各地でBG無洗米製造工場の建設が相次ぐ中で、最も生産能力の増強が望まれていたのが愛知県だ。
これまで中部地区においては、隣接県も含め3工場により供給を行ってきたが、名古屋市を中心とするこの地域は、消費者人口が首都圏、近畿圏に次ぐ大消費地だけに、首都圏のようなBG無洗米加工工場の充実が急がれていた。
この度BG無洗米工場が設置された大和産業(株)は、全国でも有数の米穀卸で、取扱量は10万トンと全国でもトップクラスを誇る。
商圏は中部地区にとどまらず、各営業所を拠点とした全国への供給網も整備されている。また糖類、小麦粉類、飼料等の取り扱いも行っており、長年培われた営業力とネットワークにより、BG無洗米の取り扱いにおいては後発になるが活発な営業展開が予想されるだけに、その動向は全国から注目を集めそうだ。
同社の取締役米穀部長・川上氏は「最近の無洗米の伸びは目を見張るものがある。BG無洗米がその主流となっているようだが、消費者に品質や安全性が評価されている結果だと思っている。当社においても消費者からのニーズが日増しに強くなっており、BG無洗米機の設置が急務となっていた。当社はBG無洗米の取り扱いに関しては後発になったが、営業ネットワークや営業力には自信があり、その商品力と併せて月産目標の500トンもすぐに達成できるだろう」と力説する。
当面は、生協など一般消費者向けを中心に販売していく意向だ。また、この度のBG無洗米工場は、工場敷地内に新たに建設された「BG棟」と呼ばれる別棟の専用工場となっており、人の出入りするところはエアーカーテン等を設け、食品工場レベルの安全性を実現するなど、これからの無洗米時代を見据えた工場として注目される。
大和産業(株)の稼働により全国でのBG無洗米工場は42工場となった。
<大和産業株式会社>(川本英夫社長・本社=名古屋市西区新道1−14−4 TEL052−562−1801)
BG米加工能力=3トン(玄米トン)/HX1基