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アグリビジネス業界ニュース

レインボー薬品と事業提携
家庭園芸用分野の拡大へ
―住友化学工業―

 住友化学工業(株)は1月15日、農薬事業の周辺分野に事業を拡大することを目的に、家庭園芸用薬品大手のレインボー薬品(株)(塩井一浩社長、本社:東京都文京区、以下レインボー)の発行済み株式の60%を取得、子会社化することを明らかにした。
 農薬をはじめとする国内農業用資材市場は現在、農耕地用分野がほぼ頭打ち傾向となっているのに対し、非農耕地分野、なかでも家庭園芸用分野は毎年5%程度の伸長を示しており、今後もより一層の需要拡大が期待されている。
 この背景下、住友化学では保土谷化学工業(株)との合弁会社である保土谷アグロス(株)、および昨年10月に設立した(株)日本グリーンアンドガーデンを通じて、非農耕地用分野の事業拡大を図っているが、特に家庭園芸用分野の事業を強化すべく、他社との事業提携を含めた種々の戦略を検討してきた。
 一方、レインボーは、現在の経営内容が極めて順調であるものの、将来における事業のさらなる発展を図っていくため、株式公開の検討を行うかたわら、将来にわたる原体の継続的な安定供給を考慮に入れた他社との事業提携の可能性を検討してきた。
 今回の事業提携は、この様な両社の将来的な方針が一致し、住友化学がレインボーの株式を取得することで合意に達したもの。これにより、住友化学は家庭園芸用分野の事業を一段と強化でき、さらに末端に対する自社の農薬及び肥料の販売力を高めることになる。
 レインボーは、家庭園芸用農薬やペット用薬品の販売を手掛け、家庭園芸用薬品分野では業界第2位にある。国内市場で約20%のシェアを有し、特に除草剤事業に強味を持つ。昭和41年に設立され、資本金は3億円。従業員数は約70名。2001年3月期の売上高は約42億円で、経常利益は3億7000万円に及んでいる。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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