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アグリビジネス業界ニュース

BG無洗米工場が稼働を開始
−ファーマーズクラブ赤とんぼ−


BG無洗米工場
 山形県東置賜郡で、有機農業を実践している農業生産者グループ「(有)ファーマーズクラブ赤とんぼ」(代表取締役=伊藤幸蔵氏)では、製造能力1トン/時間、のBG無洗米加工施設1基を導入し、3月29日より本格稼働を開始した。
 農業生産者グループで、BG無洗米加工施設を導入したのは同社が初めての試みとなる。同社ではミニライスセンターの利点を活かし、生産者の顔が見える産直米からさらに一歩踏み込み、安全で安心できる「産直BG無洗米」の供給に取り組んでいる。
 同社は山形県置賜地域の農家が、「地域農業と環境を守り、安全な食べ物を生産・供給していく」ためにつくった農業生産者グループで、1995年に設立された。
 設立の主旨は次の様に集約される。
 1.機械の共同利用、若手と高齢者の役割分担、
 2.自分の米を食べる〜ミニライスセンター等施設の共同利用、
 3.環境に負荷をかけない資材の共同購入、
 4.農法の研究と開発、
 5.自然循環型農業の実践を通じ生産から販売までを行い、農家の自立を目指す等。

 同社では有機栽培米と特別栽培米を、有機認証を取得したミニライスセンターでBG無洗米加工し、さらにそれを産地直送するといった取り組みで、らでぃっしゅぼーや(株)や生協を中心に販売している。
 伊藤社長は、当面の目標を、「平成13年度産米において100トン/月と定め、14年産米からは150トン/月を目標に増やしていく」とコメントしている。
 また、米のトレーサビリティ(追跡可能性)にいち早く取り組んでおり、同社が扱う米は「どんな品種を、誰が、どんな圃場で、どのように育てたか」という生産履歴を確認できる。
 同社は、消費者との交流も盛んに行っており、「田んぼの生き物観察会」等で、有機栽培や減農薬栽培の圃場の生き物や稲の様子を首都圏の消費者に見てもらう等、まさに現在問題とされている食品情報の開示にむけ、積極的に取り組んでいる。
 今後、他の農業生産者グループでも、BG無洗米設備の導入、BG無洗米の産直販売、BG無洗米加工時に生じる肌ヌカ副産物「米の精」(有機質肥料)の循環利用等の導入・促進が活発化していくものと思われる。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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