JACOM ---農業協同組合新聞/トップページへジャンプします

アグリビジネス業界ニュース

水稲箱処理用混合剤が回復
平成14年2月度農薬出荷概況
−農薬工業会−


 農薬工業会(山本佳彦会長)はこのほど、『平成14年2月度農薬出荷概況』を発表した。
 それによると、2月度累計では出荷数量10万トン(前年比4000トン減、96.2%)、出荷金額1393億円(同45億円減、96.9%)で数量、金額ともにやや減少した。但し、水稲箱処理用混合剤、果樹ダニ剤、果樹その他剤、野菜畑作線虫剤で回復している。
 これを平成10年(100%)からの5カ年間の年次推移を見ると、数量、金額ともに減少傾向が続いているが、平成11年以降は1キロ剤、ジャンボ剤等による軽量化、及び箱処理用混合剤の普及などが大きく影響し、数量ではかなりの減少、金額ではほぼ横這いとなっている(表1)。
1.5カ年間の年次推移
 また、使用分野別での前年比増減では、数量は野菜(100%)、分類ナシ(101%)を除いて全て減少し、金額は分類ナシ(100.8%)を除いて全て減少した。なかでも、その他(数量86.1%、金額80.3%)の減少が大きい(表2)。
使用分野別での前年比増減
 さらに、種別での前年比増減では、数量、金額ともに混合剤、植調剤を除いて全て減少した。なかでも、除草剤(数量93.1%、金額91.7%)の減少が大きい(表3)。
種別での前年比増減
 業界は、無登録農薬で揺れている。近年、市場に無登録農薬が多く見られるようになり、農薬工業会の数値にも少なからず影響しているのではないか。この問題を解決しなければ、消費者の信頼が得られず、また業界にとってもプラス要因とならないことはハッキリしている。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
webmaster@jacom.or.jp