武田薬品工業(株)アグロカンパニー(生津嘉朗プレジデント)は4月26日、自社開発した新規ネオニコチノイド系の殺虫剤「ダントツ」(有効成分:クロチアニジン)の単剤・混合剤8製品を上市した。この分野に、「ダントツ」の世界が拡がるものと期待される。
本剤は、殺虫スペクトラムが極めて広く、水稲・野菜・果樹・茶の半翅目、双翅目、甲虫目、アザミウマ目、直翅目の各種害虫に対して幅広く高い防除効果を示し、残効性、浸透移行性についても優れている。人畜毒性は普通物、魚毒性はA類と安全性も高い化合物に仕上がっている。
4月24日付けで農薬登録を取得したのは、『ダントツ水溶剤』、『ダントツ粒剤』、『ダントツ粉剤DL』の単剤3製品と『ダントツパダンバリダ粉剤DL』、『ハスラー粉剤DL』の混合剤2製品の計5製品。混合剤2製品は、近畿以西の市場展開となる。
また、4月26日付けで農薬登録を取得したのは、『ダントツ箱粒剤』の単剤1製品、『ウィンダントツ箱粒剤』、『デラウスダントツ箱粒剤』の混合剤2製品の計3製品。このうち、『ウィンダントツ箱粒剤』は系統一元であり、武田薬品工業(株)と八洲化学工業(株)の2社の取扱い。『デラウスダントツ箱粒剤』は、武田薬品工業(株)のみの取扱い。
現在、数多くの水稲育苗箱処理用殺虫・殺菌混合粒剤(長期持続型)の中で、『ウィンアドマイヤー箱粒剤』、『Dr.オリゼプリンス粒剤』が市場を2分しているといっても過言ではなかろう。しかし、「ダントツ」関連剤の中で、「長期持続型の『ウィンダントツ箱粒剤』及び『デラウスダントツ箱粒剤』は先行2剤を追随し、また乗り越える期待の混合薬剤」(業界評)の声は多い。
なお、「ダントツ」剤の新発売記者会見が5月13日、同社東京本社において行われる予定。
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