創立200周年を迎えたデュポンはこのほど、『デュポン ブランディワイン川のほとりからミラクル・オブ・サイエンスへ』のタイトルで歴史資料を作成した(A4変形版、136頁)。研究者から一般の人まで、手軽で読みやすいものとなっている。
著者は、ヒストリー・アソシエイツ社のエイドリアン・キネーン氏で、最初の数章ではこれまでにも紹介されたことがある史実を考察しているが、第7章から第9章にかけては同社の最近の歴史を取り上げており、過去30年の歩みが書籍に紹介されるのは本書が初めてだ。
また、ハグレー博物図書館所蔵のコレクションにより、デュポンが所有する豊富な写真の一部を紹介していることも魅力となっている。
デュポンという世界的な巨大企業を語るのは、そう容易なことではない。創立者のエルテール・イレネー・デュポンの若き時代は、1789年のフランス革命の激動の時代であった。また、デュポンの家族がアメリカン・イーグル号で渡ったアメリカは、植民地政策のまっただ中にあった。
「ブランディワイン」は黒色火薬のことで、その後のデュポンの方向性を決定付けるものとなった。戦争は、全ての誕生の母であった。現在、デュポンは徹底的な構造改革を完了し、エネルギー事業を売却。バイオテクノロジーを取り入れて、創業3世紀目に持続可能な成長を達成するという新たなビジョンの実現を目指している。
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