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高橋荘二氏
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この7月より市川淳前会長のあとを引き継ぎ、日本化成肥料協会の新会長に日産アグリ(株)社長の高橋荘二氏が就任。業界内にあって、その行動力が高く評価されている同氏だが、就任に当たり「わが国の農業・農村の発展に向け一層努力していく」と語った。
政治・経済をはじめ、あらゆる分野において混迷と試行錯誤の状況が続いているが、このことは肥料業界においても例外ではないだろう。この中で、同氏は「肥料の安定供給の維持を肥料メーカーの使命と認識し、業界運営に取り組んでいく」と強調した。
化学肥料工業は戦後の食料増産に大きく貢献し、また化学工業復興の牽引車となった。しかし、為替変動、さらには相次ぐ石油ショック等による輸出競争力の喪失により、その生産基盤の縮小を余儀なくされてきた。
このような状況下、業界は内需に基盤をおいた産業として自立すべく懸命な合理化努力を重ねてきている。最近では大手総合化学メーカーの肥料、アグリ部門の分離統合や製販一体化による事業基盤の再構築の動きも顕著となっている。
肥料業界は、極めて厳しい経営環境にある中で、当面する課題を克服しながら、農業サイドの多種多様なニーズに応えるために、さらなる高機能肥料の開発・安定供給に、わが国の農業・農村の発展に向け一層の努力を続けていこうとしている。
なお、同協会では、肥料について多くの人の理解を得るために、広報資料『肥料の世界について知ろうー窒素・リン・カリウム』を刊行する予定。
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