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アグリビジネス業界ニュース

茶カテキンを油性基材に混合
多分野での活用に目途つける

―ピュアグリーン株式会社―


カテキン成分を活用した試作品
カテキン成分を活用した試作品
 2000年6月に設立されたベンチャー企業、ピュアグリーン株式会社(東京都中央区八丁堀3−18−9・金山正則社長)では、緑茶に含まれるカテキン成分を油性基材と混合させるという世界ではじめての製法を開発、このほど伊藤忠ファッションシステム(株)と業務提携し、同社内に「ピュア・グリーンプロジェクト」を発足させた。
 このプロジェクトは、ピュア・グリーン(株)の開発した製法により生産される、100%天然素材のカテキン成分含有量の高い原材料を活用し、さまざまな商品展開を行うことを目指している。
 カテキンとは、緑茶の中に一番多く含まれる渋み成分で、抗酸化作用、動脈硬化抑制、老化防止、消臭、抗菌、発ガン予防、さらに循環器系疾病、糖尿病、抗ウイルス作用などの効用をもつことで広く知られている。
 カテキンは本来、人間が人工的に作り出した抗生物質としての働きと、抗体としての働きの2つの作用を持つ、貴重な100%天然成分だ。
製品の特性を説明する金山社長
製品の特性を説明する金山社長
 従来カテキンは、水溶性成分であると認識されてきた。水には溶けるが油性基材とは融和しないものと思われてきたため、さまざまな有効機能を持っていることは学術的にも証明・公表されているにもかかわらず、その効用を明確に謳える商品の製造は困難だといわれてきた。
 それを日本の茶生産農家で、茶木を苗木の段階から一貫した管理体制のもとにおいて、カテキン含有量の多い茶葉を育成し、その茶葉に同社の開発した製法を施すことにより、従来の問題を解消する事が可能となった。
 今後の商品開発と事業展開は、食品分野をはじめ、スキンケア・繊維・生活用副資材・酪農・農業・医療・医薬など多方面での活用が期待される。カテキンを活用した事業は、国内のみならず世界市場へも発展していくものと同社はみている。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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