11月19日、和歌山市内のホテルで開催された(社)発明協会の平成14年度近畿地方発明表彰において、(財)雑賀技術研究所の中西 豊理事長が「非破壊青果物内部品質測定装置(シトラスセンサー)」の発明により、「和歌山県支部長賞(支部長=木村和歌山県知事)」を受賞した。
表彰式は、発明や発見を通じて、科学技術の向上や産業の振興に尽力した功績を讃えることを目的に、(社)発明協会が毎年行っているもので、今年は近畿2府4県(京都、大阪,滋賀、奈良、和歌山、兵庫)
から関係者500名余が出席し、盛大に開催された。
シトラスセンサーは、柑橘類の糖度や酸度を光センサーで瞬時に測定する装置であり、平成7年に世界で初めて(財)雑賀技術研究所が実用化に成功した。
柑橘類に光を当て、透過した光を測定するため、これまでのようにサンプル検査が不要であり、非破壊で瞬時に高精度の測定を実現した。
発売以来、全国の農協選果場などにインフラとしての導入が進んでいる。当初は、温州みかんの糖酸度測定センサーとして開発されたが、その後の技術開発により、ポンカンのスアガリやみかんの浮き皮などの測定も可能となり、現在は柑橘類全般から柿やトマトなどにも応用され、測定範囲が広がっている。
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