シンジェンタ(スイス・バーゼル)とダイバーサ社(米国・サンディエゴ)は12月4日、バイオテクノロジー研究基盤の共有および製品開発を進めるため、広範囲にわたる提携契約を結ぶと発表した。
ダイバーサ社は医薬品への応用技術に関するライセンスをシンジェンタから取得し、シンジェンタはダイバーサ社の株式の一部を取得する。取引は2003年4月上旬に完了する予定だが、その前にハート・スコット・ロディーノ法によりFTC(米国連邦取引委員会)の承認と、ダイバーサ社の株主の承認が必要となる。
研究と製品開発の提携内容として、両社は植物を利用した新しい科学技術の応用とある種の抗体生成や植物による医薬品製造技術開発に係わるジェノミクスと関連技術分野の研究活動を統合する。
シンジェンタはダイバーサ社に対し、シンジェンタが目標とする分野の製品開発への投資として今後7年間で約147億5000万円を支払い、ダイバーサ社はこれに対し開発製品のロイヤリティを受け取るという内容の更新可能な契約を結ぶ予定。
ダイバーサ社は医薬、農薬、化学品などの研究機関で、農薬ではシンジェンタ、バイエルなど、また化学品ではダウなどと合弁事業を行っている。特に、最適なモノクローン抗体や経口活性薬など、医薬品に応用でき商業的に価値のある分子や、農業および化学、産業に応用できる酵素や微小分子などの発見・開発・製造に向けた技術の開発に注力している。年間取扱高は約45億円。
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