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アグリビジネス業界ニュース

連結売上高は約444億円
5.6%増の当期純利益

―クミアイ化学工業―


 クミアイ化学工業(株)(望月信彦社長、本社:東京都台東区)は12月26日、『平成14年10月期決算短信(連結)』を発表した。
 それによると、売上高443億8600万円(前期比93.9%)、営業利益10億2800万円(同80.4%)、経常利益13億2400万円(同97.7%)、当期純利益10億800万円(同105.6%)となり、営業利益でかなり落としたが、当期純利益は前期より微増となった。
 このうち化学品部門を見ると、同社では農薬価格の引き続いての引き下げ、農薬需要の停滞、厳しい販売競争の情勢下で水稲用除草剤「イノーバ」、「トップガン」などを新規に上市し、「パットフル」の普及とともに水稲用除草剤分野での市場拡大と確保に努めた。
 また水稲用殺虫殺菌剤「ウィンバリヤード」を上市し、先行の「ウィンアドマイヤー」とともにこの分野の市場のシェア確保に尽力した。さらに、園芸用殺虫剤「トルネ−ド」、「タイタロン」、「ファルコン」などの新規剤を市場投入し拡販に注力した。
 一方、海外事業において、「ステイプル」は米国、ブラジルで在庫調整の影響を受け大きく落ち込んだが、「ノミニー・レジメント」は米国、コロンビア、スリランカなどで極めて顕著な動きを示した。また植物成長調整剤は、ヨーロッパでは売上げ増加となったが、米国では在庫の消化のみに終わった。
 同社は昨年末、水稲用除草剤分野などで一層の製品拡充をはかった。また、今春には微生物を利用した種子消毒剤「エコホープ」の上市も予定されており、減農薬指向対応製品として期待されている。次期の連結業績見通しは、売上高450億円、営業利益9億円、経常利益12億円、当期純利益7億円を予想している。
 なお、同社は1月30日付けで、収益構造への変革および機動的な営業体制を構築することなどを目的として、営業本部の企画販売部と物流部の組織を改編し、企画普及部と販売物流部の2部とする。
 
 


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