農業協同組合新聞 JACOM
   
アグリビジネス業界ニュース

米穀業者ら集め「コンタミ問題勉強会」開催
―東洋精米機製作所―


 (株)東洋精米機製作所では、昨今多発しているコメの表示違反事件を受け、何故このような事件が発生するのか、さらにコンタミが発生する最大の原因である精米工場をどうすれば良いのかなど、米穀業界で大きな問題となっている「コンタミ問題」に焦点を当て、その発生原因や防止策を探る「コンタミ問題に関する勉強会」を7月29日(同社和歌山本社)、7月31日、8月1日、8月4日(トーヨーライスセンター関東工場)の4日間にわたり、約100名を超える米穀業者を集め開催した。
 勉強会の冒頭、雑賀慶二社長は「米穀業界では、コンタミの対応として、精米ラインの残留米を取り出すことで解決出来ると考えているようだが、今日ではそれを混ぜて売ることは出来ず、残留米として売る必要がある。しかも取り出しや再処理に数倍もの手間がかかるし、この残留米は各精米工場で大量に発生するので、需給バランスから価格は低下し、コストに合わなくなる。従って残留米を取り出せば良い、という考え方では生き残れないだろう」とコンタミ問題の核心を語った。
 また、その対策と勉強会の趣旨を説明し「私共が持っている技術やノウハウを役立てて貰い、最小の費用で最大の効果を上げるにはどうしたら良いか、などコンタミ対策の下地になればとの思いで勉強会を開催した」と挨拶した。
 勉強会では、同社の市場茂夫取締役が、行政の動き・一般社会と米穀業界の意識の違い・今後の米穀業界の対応・精米機器の主な残留箇所・精米機器への対策の現状などについて詳細に説明し、「コンタミ対策とは残留米を取り出すのではなく、残留しないようにすること」との結論で締めくくった。  (2003.8.11)

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