(株)東洋精米機製作所(本社=和歌山市・雑賀慶二社長)が、全社を挙げて取り組んできた企業活動(米のとぎ汁公害防止の啓発、及び無洗米の普及により米のとぎ汁の流出を防止すること)による環境保全の功績が認められ、この度、「瀬戸内海環境保全功労者賞」の「環境大臣表彰」を受賞した。
同賞は、環境省、瀬戸内海環境保全知事・市長会議、(社)瀬戸内海環境保全協会が主催するもので、瀬戸内海環境保全臨時措置法が制定されてから30年の節目を迎えるに当たり記念事業として実施される。瀬戸内海の環境保全に功績のあった者及び団体を顕彰し、瀬戸内海環境保全の重要性を再認識し、決意を新たに取り組むと共に、広く一般に瀬戸内海環境保全意識の啓発を行おうというものだ。
去る10月14日に、神戸オリエンタルホテルで、「21世紀の瀬戸内海の環境保全を考える〜瀬戸内海環境保全特別措置法制定30周年を迎えて」と題した記念式典が開催されたが、行政、マスコミ関係者、環境団体、一般市民など多くの人が参加し、盛況を極めた。
冒頭挨拶に立った井戸敏三兵庫県知事は「特措法は昭和48年に施行されたが、当時の瀬戸内海の汚染はひどかった。現在は大変きれいになり、水質汚染の主原因となるチッソの流出は半分に、リンは3分の1に減少した。これも本日の受賞者はじめ関係各位のお陰」と受賞者の功績を讃え、感謝の意を述べた。
今回(株)東洋精米機製作所は、BG無洗米の普及による米のとぎ汁公害の解消など、これまで取り組んできた企業活動が認められ、「環境大臣表彰」を受賞したが、ほかに表彰されたのは環境団体など非営利事業者であり、営利企業としては同社が唯一の受賞となった。
海や川の水質をきれいにすること、をコンセプトに一企業によって開発されたBG無洗米の、理念と効果が認められ、今回の受賞になったことは、広く環境問題一般を考える面からも、今後とも高く評価されるだろう。
(2003.10.21) |