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 第4回「新米の食味維持システム」 公開実験を開催
《東洋精米機製作所》


あいさつする雑賀社長
あいさつする雑賀社長
 時代のニーズに対応した、各種高性能精米関連機器メーカーとして、また無洗米の開発メーカーとして知られる株式会社 東洋精米機製作所(本社:和歌山市・雑賀慶二社長)では、12月12日本社において、第4回「新米の食味維持システム」公開実験を開催した。
 この公開実験は、同社が開発した「エコグリーンカプセル」による米の食味維持性能を確かめることを目的としたもので、平成11年12月15日から始められ、今回で4回目を迎えた。
 第4回公開実験では、保管開始から丸4年を経過した試料米について、これまで同様に重量や水分値を測定すると共に、味度メーターによる味度測定や試食を通じて食味維持性能を調べることによって、「長期保管になるほど、エコグリーンカプセルの保管性能の優秀性が証明できる」という仮説を検証した。
食味評価する出席者たち
食味評価する出席者たち
 第4回公開実験では、1.丸三米穀(株)の5℃・湿度75%保管玄米10kg袋、2.丸三米穀(株)15℃・湿度75%保管玄米10kg袋、3.藤波倉庫(株)13℃・湿度73%保管玄米10kg袋、4.エコグリーンカプセル保管玄米10kg袋、5.エコグリーンカプセル保管BG無洗米10kg袋、6.新米・平成15年産新潟県魚沼産コシヒカリ玄米30kg袋の6種類の試料米を用意した。
 前記1、2、3の中から、他社保管試料米の代表として、立会人が1試料米を選出、カプセル保管米・新米と同様の条件で水分測定・味度測定し、それぞれ石抜き、精米(BG米を除く)した計4試料米を炊飯し、出席者が試食・採点した。
 評価は、外観・香り・味・粘り・総合の5項目を「かなり不良△3」「不良△2」「少し不良△1」「普通0」「少し良い+1」「良い+2」「かなり良い+3」の7段階で点数評価した。
 それによるとエコグリーンカプセル保管玄米が+45でもっとも良く、次いでエコグリーンカプセル保管BG無洗米が+44の評価を得、新米・新潟県魚沼産コシヒカリが+28で3番目に評価され、他社保管玄米は△31と厳しく評価された。
 こうした公開実験の結果を受け、同社ではエコグリーンカプセルのシステムは「長期間にわたり、米の食味を維持出来る」ことが実証されたものと判断し、同システムの事業化について、次の方法で検討を始めた。
 ◎保管倉庫事業:同社が他社と合弁会社を構築の上、エコグリーンカプセル仕様の大型倉庫を造り、米などの保管業務を行う事業。
 ◎技術貸与事業:倉庫を新設、あるいは既存の倉庫(政府倉庫、保管倉庫業者などの大規模倉庫などが対象)を改造し、エコグリーンカプセル化するもので、ユーザー側は改造費と低いランニングコストを負担(倉庫の新設や改造費用は別途必要)するだけで同技術を使用することができる。
 同社では、要望があれば、この保管技術についてあらゆる事業を手がけていく考えだ。
(2003.12.26)

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