農業協同組合新聞 JACOM
   
アグリビジネス業界ニュース

常に農家の視点に立ち製品とサービスを提供
―三共アグロ―


 三共(株)からアグロカンパニーを分社し、平成15年4月1日にスタートした三共アグロ(株)(窪田隆一社長、本社:東京都文京区本郷)は4月23日、東京ドームホテルに関係者約200名を集め新会社設立披露パーティを盛大に挙行した。
 新会社は、三共アグロユニット(北海三共(株)、九州三共(株)、宇都宮化成工業(株)、(株)三共緑化)の中核的機能を担っていくとしており、今後の動向が注目される。
 席上、窪田隆一社長は、「業界に密着したスピーディーな経営に転換し、常に農家の視点にたった製品およびサービスの提供を通じ、日本農業の発展に貢献していく」と同社の企業理念をアピールした。乾杯の音頭を、三共(株)の高藤鉄雄社長がとっている。
三共アグロ(株)本社
三共アグロ(株)本社
 「三共農薬」は、三共(株)(1913年設立)が1921(大正10)年にわが国初の合成農薬「クロルピクリン」を発売して以来80余年の長きに亘り、農薬の研究・製造・販売を通じて農産物の安定生産に寄与してきた。こと流通場面においては、「農薬卸商を大事に育ててきた功績が大きい」(業界通)といった評価がある。
 技術開発をみると、「タチガレンによる育苗技術向上」、「DL粉剤によるドリフト防止技術の開発」、「ピラゾレート剤による水田一発除草剤の開発」など省力・安全といったコンセプトを時代に先駆けて切り開いていることが注目される。
 技術開発に関連して、タチガレンの開発・企業化により第21回大河内記念技術賞(1975年)、ピラゾール系除草剤の開発と製造法の確立により第32回大河内記念生産賞(1986年)、「サンバード」の開発により日本農薬学会業績賞(1988年)、殺ダニ剤ミルベメクチンの開発により第16回日本農薬学会賞(1994年)、「ミルベマイシンの発見と農業用殺ダニ剤ミルベメクチンおよび動物駆除剤ミルベマイシンオキシムの開発」により第44回大河内記念生産賞(1998年)をそれぞれ受賞していることを特筆しておきたい。 (2003.4.25)

三共(株)高橋社長
三共アグロ(株)窪田社長
三共(株)
高藤社長
三共アグロ(株)
窪田社長

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