北興化学工業(株)(山本佳彦社長)は7月18日、『平成15年11月期中間決算短信(連結)』を公表した。
それによると、当中間期の売上高238億6200万円(前年同期比9・1%減)、経常利益11億9000万円(同34・9%減)、当中間純利益5億6400万円(同44・7%減)となり、販売競争の激化などにより極めて厳しい経営環境を余儀なくされた。
農薬部門から見ると、外資系企業の直販による影響で園芸用殺虫剤の売上げが大幅に減少し、主力の水稲用初中期一発処理除草剤の「ホームラン」が伸長したものの、大幅な売上げ減をカバーしきれていない。ただ、受託製造のみが前年同期を上回った。輸出は、アジア、中南米を中心に前年同期を下回っている。
農薬以外のファインケミカル部門も需要の低迷、価格競争の激化などの厳しい環境下において積極的な拡販努力を行ったが、前年を下回った。特に、輸出においては需要の下期へのずれ込み、価格競争の激化の影響などにより前年を大きく下回った。
石油製品など、その他部門も苦戦している。
通期の見通しだが、農薬部門においては「スミチオン」、「MR.ジョーカー」、「スタークル」、「カスラブサイド」、「ブラシン」、「オルトラン」、「カスミンボルドー」、「スミレックス」などの拡販を強めていく予定。
これにより、通期の連結業績は売上高437億円、経常利益12億5000万円、当期純利益7億6000万円を予想している。年間配当金は10円を予定。 (2003.7.22)
|