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アグリビジネス業界ニュース

産官学連携の新酒米仕込みの大吟醸発売
―秋田県酒造組合―


 秋田県酒造組合は産官学連携で昭和63年から15年かけて開発した酒米「秋田酒こまち」を使った大吟醸酒35銘柄を各蔵元から発売。このうち30銘柄を4月から全国一斉に販売した。
 秋田県は清酒出荷量36749キロリットルで全国4位。しかし、大吟醸酒のような最高級酒の原料米は県外産の「山田錦」に頼らざるを得ない状況で、同県産の酒米づくりが待たれていた。「秋田酒こまち」は旨さの素となる米の成分、栽培しやすさ、醸造段階の操作性などで「山田錦」と同等またはそれを超える特性を持っていることが試験比較でも確認され、昨年の「全国新酒鑑評会」でも7点出品中5点が入賞、うち2点が金賞を受賞した。金賞受賞は289点だが、そのうち「山田錦」以外の受賞は9点に過ぎず、その中から2点を同酒米で占めたことから関係者は手ごたえを感じ、発売を計画より1年繰り上げ今年4月からとしたもの。
 各蔵元は約2000本(720ミリリットル換算)を生産し、県内はじめ首都圏、東北、北海道を中心に酒販店で販売。小田急百貨店町田店、伊勢丹本店、東武百貨店船橋店で試飲即売会を開くなど首都圏での宣伝も積極的に行う。価格(720ミリリットル)は新政「やま卯」、高清水「秋田酒こまち大吟醸」2800円から爛漫「大吟醸花爛漫」2000円、竿灯「大吟醸ゆきの美人」1900円など。また、県と酒造組合では「秋田酒こまち」仕込みの醸造酒は米・水・麹・蔵のすべてが秋田産という純粋な県産酒であり、ブランド確立事業を立ち上げるとともに、今回の一斉発売を機に県外市場の開拓を狙っていく予定。  (2003.4.11)


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