農業協同組合新聞 JACOM
   
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無洗米の環境影響評価で最終報告
《日本土壌協会》


 財団法人日本土壌協会(東京都千代田区・熊澤喜久雄会長理事)は、このほど「無洗米と普通米の環境影響評価(その2)」と題する調査報告書を公表した。
 この調査報告書は、平成15年8月に発表された「無洗米と普通米の環境影響評価(その1)」の続編となるもので、2年間にわたる調査結果の最終報告書となるものだ。
 (財)日本土壌協会は、無洗米製造時に発生する廃棄物(肌ヌカ)が有機質肥料として活用されていることに着目し、LCA(製品の評価に際し、原料の調達から加工、製品・廃棄に至る全ての過程で生じる環境負荷を分析して行う手法)の面から、それと同等の化学肥料との消費エネルギー増減、それぞれの肥料による地下水汚染の可能性について調べ、「無洗米と普通米の環境影響評価(その2)」として報告したものだ。
 なお、この調査は無洗米製造に必要なエネルギー使用量等が詳しく開示され、肌ヌカを肥料や飼料として実際に活用している「BG精米製法で作られた無洗米」を対象に行われた。
 この調査結果の主要点は、次のように整理出来る。
(1)無洗米の製造及び肌ヌカ肥料製造に係わる総消費エネルギー量は、普通米のとぎ汁浄化に要するエネルギーおよび肌ヌカと同等の化学肥料製造に係わる総エネルギー量より少ない。
(2)肌ヌカ肥料は、植物に有効に作用する可給態窒素に富み、地下水汚染の原因になる無機態窒素の含有量が少ないので、適量の使用なら化学肥料よりも地下水を汚染する可能性が低い。
(3)肌ヌカ肥料を使うことによって、無洗米製造過程からは廃棄物が排出されないので、ゼロエミッションを達成しているなど。
 この件に関する問い合わせは、特定非営利活動法人:全国無洗米協会 TEL03-3574-8761まで
全可給態窒素含量の推移
全可給態窒素含量の推移

(2004.7.26)


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