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混合剤中心に好調に推移―農薬出荷概況
《農薬工業会》


 農薬工業会(多田正世会長)は6月9日、『平成16年4月度農薬出荷概況』を公表した。4月度累計では、出荷数量16万5000トン(前年比2000トン増、101.0%)、出荷金額2362億円(同99億円増、104.4%)と、数量ではわずかに、金額ではやや増加した。
 平成12年を基準(100%)として年次推移を見ると、数量(3〜12%幅)、金額(1〜8%幅)とも減少傾向が続いていたが、16年度はいずれも増加した(表1)。
表1

 使用分野別での前年比増減は、水稲、果樹、野菜では、いずれも、数量、金額ともに増加した。その他、分類ナシでは、いずれも、数量、金額ともに減少した(表2)。

表2

 種別での前年比増減は、植調他の数量、金額が減少した他は、いずれも、数量金額ともに増加した。特に、混合剤(数量104.0%、金額113.5%)、除草剤(数量101.5%、金額104.5%)の増加が大きい(表3)。

表3

 金額ベースで、2月〜4月の対前年同月比を見ると、2月=105.1%、3月=103.2%、4月=104.4%と好調に推移している。水稲の殺虫殺菌剤、水稲、果樹、野菜畑作の除草剤が顕著な動きを示しているためだ。3月の減少は、在庫調整によるものと見られる。
 農水省が6月3日に発表した『平成16年度病害虫発生予報第3号』によると、果樹カメムシ類(関東から九州の広い地域)、かんきつ類のかいよう病(南関東の一部)およびミカンハダニ(近畿・中国の一部)などで「多い〜やや多い」となっている。農薬使用基準を守り、適時適切な防除を行いたい。 (2004.6.17)



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