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ローエ新社長が就任 開発が進む有力3剤
《BASFアグロ》

ローエ新社長(右)とマクドゥーガル氏
ローエ新社長(右)とマクドゥーガル氏
 BASFアグロ(株)はこのほど、東京都港区の六本木アカデミーヒルズ スカイスタジオにおいて、ハンス・ヨアヒム・ローエ新社長の就任披露宴を行った。会場には日植防、農水省、農薬工業会、メーカー、卸商など業界関係者約100名が参集し宴を盛り上げた。
 ドイツ国籍をもつローエ氏は、1965年7月26日生まれの39歳。英国・ヨーク大学では化学を専攻した。語学はドイツ語、英語、日本語と幅広い。日本を含むアジアでの経験は9年になる。
会場から
会場から
 当日も流暢な日本語で、「BASFの戦略にそって、BASFアグロを戦略的に発展させていくことが私の仕事」を強調し、さらに「顧客に利益をもたらし、日本の農業に貢献する会社として認められるよう励んでいきたい」と結んだ。
 氏の日本語は並みのものではない。筆者の認識では、ローレンス ユー氏(バイエル クロップサイエンス(株)社長)、ジェレミー・マックリン氏(元I・C・I)に続くと思える。
 BASFアグロ(株)の企業理念は、「革新的技術を農家に提供し、持続的農業に貢献していく」ことにあり、現在、多くの新製品開発を精力的に進めている。
管原理事長
管原理事長
 もっとも注目されているのが「嵐」。「これまでの殺虫剤、殺菌剤で日本語の製品名はなく、特に外資がもったことに新鮮味がある」(管原敏夫・日植防理事長)という。オリサストロビンを有効成分としたストロビン系の新規殺菌剤で、水稲のいもち病と紋枯病の同時防除剤として期待されている。
 この他、ボスカリドを有効成分とした「カンタス」、ピラクロストロビンとボスカリドを有効成分とした「ナリア」を本紙では挙げておきたい。「カンタス」は、重要病害の灰色かび病および菌核病に卓効を示し、「ナリア」はりんごおよびなしの夏病害に卓効を示す。
 ローエ氏は、最高の時に就任したことになるとの印象だ。企業理念が、日本の慣習や土壌に届くのかどうか、これからに期待したい。
(2004.12.10)


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