農業協同組合新聞 JACOM
   
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美味しいネギ「なべ一筋」で下妻ブランドの確立図る
《JA常総ひかり》


講習会で
講習会で
 小説「下妻物語」がヒットし、映画化されるなど、話題を集めている茨城県下妻市の、常総ひかり農業協同組合ネギ部会下妻支部では、柔らかく美味しい、なべちゃんネギ「なべ一筋」を、下妻ブランドとして確立させるため、その生産・消費の普及拡大に取り組んでいる。
 なべちゃんネギ「なべ一筋」は、「一本ネギ」と「下仁田ネギ」の交配一本ネギで、軟白部も柔らかくて美味しく、鍋料理や焼きネギに適している。
 また下仁田ネギより病害虫に強く、栽培が容易であり、休眠性がなく、在圃性も高く11月から翌年3月まで長期出荷が可能だ。従って下妻ブランドとして差別化販売したり、産地直売するのに適している。
圃場での講習も
圃場での講習も
 このネギは、10アップ運動下妻市推進協議会が普及拡大に努めているが、「10アップ運動」とは、茨城県の生産者と市町村が一体となり、園芸農業の育成を図っていく必要から、生産者自らが生産量、販売単価、品質、生産性、出荷期間、組織力の6項目について、10%アップさせる目標を立て、生産振興に取り組む全県的な運動のこと。
 平成14年より試作を開始し、15年度は約3.5ヘクタールに41名の生産者が作付けした。昨年度は初の作付けということもあり、種苗会社(トキタ種苗(株))、普及センターとも3回の講習会を実施したが、天候不順もあり、生産農家は栽培管理にとまどったという。
 収穫数量は個人差もあったが、最大1050ケース(5kg換算)の出荷で、100万円の売上があった人もいた。15年度出荷量は、市場向け1万7000ケース(単価キロ140円)、量販店2350ケース(単価キロ273円)だった。
 出荷先は、淀橋青果市場、東京シティ青果、首都圏大和生鮮食品センター、水戸中央青果、量販店など。今後は、下妻ブランドとして、道の駅や県内市場を中心にした地産地消を前提に、環境に優しいエコファーマー推進を全生産者で取り組んでいく方針だ。
 また、なべちゃんネギ「なべ一筋」の消費拡大を図るため、「ねぎとジャガイモのチーズ焼き」や「ねぎま鍋」などの料理レシピを載せた小パンフも作成し配布している。
ネギ圃場で 種まきの準備作業
ネギ圃場で 種まきの準備作業
(2004.5.6)


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